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苦い銭

苦錢
公開: 2018/02/03
配給: ムヴィオラ

    苦い銭 の映画レビュー (最新順)

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    全1件
    • 3.0

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      お金を稼ぐことは生きること。

      十六歳になった少女は初めて出稼ぎに行くことになった。

      初めて親元を離れての出稼ぎ、不安を笑顔の下に隠して彼女は遠く離れた場所へ、与えられたのは出来上がった服をたたむこと。

      女性もまた地方から夫婦で出稼ぎに来ていた。

      しかし、何時の頃からか夫との諍いが絶えず、罵り合い、つかみ合いの喧嘩を繰り返す日々。

      出稼ぎのため故郷に残した子どもに会いたい、でも夫はお金を渡してくれない。自分が働いた服工場の賃金さえも、手元にない。

      男性は今の出稼ぎの賃金が低い、と常日頃から思っていた。

      いくら早く服を作っても、賃金があがることはないどころか、支払いすら遅れている。

      いくら服を作る腕がよくても、お金が入らなければ意味がない。だったら、マルチ商法で儲ける方がよっぽどましだ、そんなことまで思うようになった。

      また、ある男性は支払われない賃金に業を煮やし、会社を辞めようと酒を飲んで息巻いていた。

      働くのは家族のためだった、でも、その気概も長い出稼ぎの中で摩耗して、いつしか酒に逃げるようになった。

      自分の服を作る腕は確かだから、他の大きな工場に移るんだ、酒で気の大きくなった男は仕事中の仲間に言いふらし、徘徊する。

      酒が抜けた後で、その言葉を実行できるかはまた別問題で。

      中国の片隅で、たった一元=17円を稼ぐために必死に頑張る人々のドキュメンタリー。

      日本に観光に来る中国の方は裕福で、余裕がある。だから、本国の人々がどんな風に生活をしているかは知らなかった。

      だが、このドキュメンタリーで見る中国は、お金を稼ごうと工場へと出稼ぎに行き、必死になっている人々が映し出されていた。

      この映画では、衣類加工工場がメインとして、そこで働く人々を追っています。

      そこにいるほとんどが出稼ぎ労働者。

      冒頭のシーンに出てくる女の子は十六歳で、親戚の人々と一緒に二十時間以上もバスや電車に揺られて、その出稼ぎの場所にやってきます。

      だからと言って、実入りがいいかと言えばそうでもなく、はやりすたりの激しい洋服を扱っているせいか、服の流行はすぐに変わってしまうため、作っているものが売れなくなることも日常茶飯事。

      洋服そのものを作っている男性たちも、そこらへんの事情をよく分かっているらしく、自分達の洋服がどれほどの工賃で、どれほどの値段で売られているのを良く把握しています。

      安く、綺麗で、出来るだけ早く納期する。

      この鉄則はどこに行っても同じ、でも機械で洋服を縫っていない以上、出来上がる速度も、量も限られてくる。

      たった一元で一喜一憂する自分達を振り返り、男性の一人はマルチ商法の方がいいよ、としきりに言い出します。

      確かに、マルチ商法は一時間の話を聞いて、人に広めるだけで、服を作るよりもよっぽど儲かる。

      ただ、マルチ商法は中国では全面禁止だし、ノルマが達成できないとか借金が膨らんで自殺者が多く出ているとも。

      しかし、お金を稼ぎたい理由は自分が楽をしたい、というわけではなくて、ほとんどが家族を楽にさせたい、というもの。

      どんな世の中になっても、お金を巡る問題は辛くて、苦しくて、でもどこか滑稽で、悲しいと思いました。
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      2018/03/31 by hano

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