こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 映画ログ - 映画ファンが集まる映画レビューサイト →会員登録(無料)

メッセージ

ARRIVAL
製作国: アメリカ
配給: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

    メッセージ の映画レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順 すべての映画レビューとコメントを開く
    全19件
    • 3.0 クール

      テッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」の映画化ということ自体が驚きでしたのに。
      『ブレードランナー2049』を制作するドゥニ・ヴィルヌーヴが監督だと知り、私にとって必見の映画となりました。

      まず、原作小説がものすご~くオリジナリティの高い作品であることを断言しておきます。
      言語学をテーマにした小説であり、4次元を考察した小説であり、2人称小説に挑戦した小説でもあるのです。

      これをいったいどう映画化するつもりなのか?
      全く思考基盤の違う知的生命体の文字をどのように解釈し視覚化するつもりなのか?

      感想としては映像の美しさ、見せ方の面白い発想、エイミー・アダムスの演技の妙味など良かった点が多々ありましたが
      エンタメ作品として映像で人を惹きつけなければならないという「制約」が原作のムードと全く別の世界にしてしまっていることが残念でした。

      つまりよくあるビジュアル、よくある社会問題へと安易な衣替えをしてしまっている。
      一般大衆が期待しているであろう(と映画関係者が勘違いしている)見てくれをまとって、
      「SF映画らしい」リアリティを出すため?に「SF小説」のもっているシュールさを犠牲にしている。

      原作では宇宙船も宇宙人も地球には来ないんです。

      鏡に似た双方向映像モニター「ルッキンググラス」の奥に「存在」する宇宙人の姿と交信する仕組みです。
      そしてヘプタポッドと呼ばれる宇宙人のサイズも化け物的に巨大であることもなく、もっとかわいいサイズで姿も滑稽です。

      こういう「しょぼい」映像では許されないと思ったのでしょうね。

      それにしても、映画の宇宙人は知的生命体に見えましたか?
      ああいう扱いはとても残念ですね。
      違う価値観、異なる生命原理の生き物は人間から観たら想像外の奇妙な外観をしているかもしれません。本作でもそうです。でもその姿には必ず「意味」があります。
      また、知性や徳性というものが相手に伝わることこをがコミュニケートではないでしょうか?
      それができていたのは「ET」だと思います。
      彼はちゃんと感情や知性を表現していましたよね。

      ストーリーにも改ざんがありました。
      この宇宙人は国際問題にはならないのです。もちろん中国の活躍なんてのもありませんよ。
      (あれではまるで「オデッセイ」の焼き直しじゃないですか)
      なぜならば、地球上のあらゆる場所にその「鏡」は出現していて、もはや国家機密にはなりえないレベルなので、各国がまちまちな対応を始めちゃっている訳です。

      それをハリウッド的なちゃちい国際問題にしてしまっているところが逆に物語のスケールを小さくしてしまいました。
      12基の宇宙船の渡来だなんて。宇宙人がいったいどういう基準でどこの国を選んだんだよという嘘くさい話ですよね。

      この映画を「よくあるパターン」と感じた方はぜひ原作を読むべきです。
      ほとんど出会ったことが無い小説なはずですから。
      作中でフェルマーの原理の解釈に出会った時のひらめくような感動が、ミステリーに似た世界のどんでん返しの感覚が、この映画に欠けていることが最大の弱点です。

      原作のテーマは異星人対地球人ではなく、認知や思考方法を地球的拘束から解き放つことです。

      異星人が地球になにか具体的な「メッセージ」を伝えるために、言語の壁を破ろうと来訪したわけでもない。
      地球の平和のことなんか考えていませんし、地球人が彼らにとって重要な助けになるなどとも考えていません。
      彼らは4次元の生命体なので時系列的に逐次的に物事を考えることはありません。
      原因や結果に関わりなく、やると定められていることをやるのみです。

      最大の苦労と思われ、その苦労は理解できましたが、そして美しさには驚きましたが、
      表音文字ではないヘプタポット語を原作の通りに描けていたとはとてもいえません。
      それは立体的な曼陀羅のようでなければならないのでした。
      これは原作者が中国系で漢字を知っている事にヒントがあるかもしれません。
      よって日本人にもとてもよく理解できる部分なのですね。
      四字熟語なんか一目で意味が分かったりするじゃないですか。あれに似ています。

      ところがアルファベット文化の人たちには表意文字のことがてんでわかっていないのですね。
      ようやく得たアイディアが円環というものでした。
      これが限界なのかもしれません。


      人間の思考や感情や知覚能力は原語が基盤になっており、異なる言語を真に理解することは
      その言語を使う民族の精神性を理解することに繋がります。
      ここで描かれるのは一歩越えて、言語によって能力も獲得できるのではないかというアイディア――
      4次元生命体である宇宙人の言語を理解し獲得することは4次元的思考、ひいては4次元の世界を手にすることに匹敵するのです。
      映画の中にフラッシュバックのように子どもとのふれあいや、死のシーンがでてきますが、
      これはすべて『まだ起っていない未来』のことなのです。
      言語学者は不完全ながら4次元を体感する能力を獲得するのでした。
      そしてラストの展開へと繋がり、初めて私達は、「あなた」の存在の真実を悟るのです。

      この映画によって私の原作の誤読部分を確認修正できたことは最大の功績です。

      さまざまな改悪(としか思えない)部分はありますが、
      それでも脚本、監督は「あなたの人生の物語」をきちんと理解していることは間違いないと思います。

      映画って素晴らしいものですが、人の想像力には届かないものであることも真実なのですね。
      これがハリウッド映画なんかではなくて低予算の映画だったならよかったのに。
      >> 続きを読む

      2017/07/18 by 月うさぎ

      「メッセージ」のレビュー

    • > 映画って素晴らしいものですが、人の想像力には届かないものであることも真実なのですね。

      もちろん素晴らしい映画も有りますが、どちらかと言うと想像力を発揮できる読書の方が好きかなぁ。
      >> 続きを読む

      2017/07/19 by ice

    • iceさん
      映画監督さんや美術さんの想像力のすばらしさに感動することもとても多いです。
      でもこの原作小説は非常に高度な想像力をもって描かれたSFなんですよね。
      作者の知的レベルは半端ではない。そこに追いつくために読者も必死に読む。
      ですから映画の世界の「ありきたりさ」に茫然とせざるを得ないのです。
      宇宙人が地球を一つにして世界平和を実現するために12の先進国を選んで情報をパズルのピースのようにばらまいてくれた…ありがたや。
      なんて、原作のどこにもないんですよっ!
      四次元体験はどこへいった!四次元は!(`・ω・´)ノ彡☆バンバン!

      他の映画に比べたら決して劣った作品ではありませんでした。
      小説が凄すぎたんです~(T_T)
      >> 続きを読む

      2017/07/20 by 月うさぎ

    • 5.0

      ゆっくり倒れていくドミノを見てたら途中からいきなり逆に倒れ出してうぉぉぉぉブァァァァと鳥肌が。とにかく構成が凄い。とっかかりはばかうけでもなんでもいいので観るべき映画。個人的2017前期ベスト。

      2017/07/14 by 木綿一丁

      「メッセージ」のレビュー

    • 4.0

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      1ヶ月半経っても何度も流れたあのBGMはよく覚えてます

      音と緊張感に惹きつけられて集中して観てたから後半なんとかついていけたけど
      ちょっと油断したら宣伝に騙されてゴチャゴチャになってましたよ

      どっかで観たことあるような方向性にもっていきましたが、こーゆーのは大好きです
      >> 続きを読む

      2017/07/05 by tky

      「メッセージ」のレビュー

    • 5.0 切ない

      劇場で。気持ちよく騙された、意味がわかると切ない話。

      2017/06/22 by はじめ

      「メッセージ」のレビュー

    • 4.0 ハラハラ

      宇宙船のデザインが某お菓子に見えるとかで中途半端に話題になった本作。
      いわゆるファーストコンタクトものですが、エイリアン的なものを想像すると色んな意味で裏切られます。



      突如として世界中に出現した宇宙船、彼らの目的は何なのか、"言葉"によるアプローチで解明しようとするお話。
      あらすじだけ見てもなかなか地味目、視覚的なデザインもやっぱり地味目、このあたりはちょっと映画慣れしてないとキツイかなと思いました。

      SF設定、SFネタを叙述トリック的に使用していて、その点はかなり意欲的かなと思いました。
      ただそのSFネタを丁寧に演出するあまり、全体的な展開の遅さや地味さに拍車をかけた感は否めず。
      我慢強く最後まで見ればなかなか知的な映画体験になりますが、やはりネタ一発に引っ張られ、付随するテーマの扱いも少し物足りないと感じました。


      2度、3度と見ると少し見え方が変わってくるタイプの映画かもしれません。
      また、原作は映画とは違ったアプローチをとっているようなので、ある程度楽しめた方は原作に入ってみる(逆もアリ?)と一作品で2度、3度オイシく楽しめると思います。
      >> 続きを読む

      2017/06/20 by カンカ

      「メッセージ」のレビュー

    もっとみる

    メッセージ
    メッセージ

    映画 「メッセージ」 | 映画ログ

    会員登録(無料)

    読書ログはこちら
    映画ログさんのラック

    最近チェックした映画