こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 映画ログ - 映画ファンが集まる映画レビューサイト →会員登録(無料)

泳ぎすぎた夜

LA NUIT OÙ J'AI NAGÉ
公開: 2018/04/14

    泳ぎすぎた夜 の映画レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順 すべての映画レビューとコメントを開く
    全1件
    • 3.0

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      雪が降る明け方、お父さんは家族を起こさないように静かに起きる。

      キッチンで静かに煙草を吸って、静かに帽子を取って仕事に出かける。

      お父さんの仕事はお魚を扱う仕事、だから朝が早い。

      そんなお父さんの起きる音で目覚めた「ぼく」は、けれど目が冴えて眠れなくなった。

      こっそりお菓子を食べて、おもちゃで遊んで、最後に絵を描いた。

      タコにカメに、サカナの絵を。

      そうして、夜が明けてぼくはふと、いいことを思いついた、描いた絵をお父さんに見せに行こう、と。

      台詞はなく、男の子の無軌道な半日の冒険譚を追いかけていく映画、泳ぎすぎた夜、なんですが、ノスタルジックで、とても良い映画でした。

      厳冬の豪雪地帯に住む男の子が、明け方に目を覚まして眠れずに、こっそりと家族に隠れてお菓子を食べたり、テレビを見たり。

      で、最後にお絵かきをするんです、画用紙に色とりどりの海の生き物を描くんです。

      それはどうやら、大好きなお父さんが魚市場で働いているかららしく、その絵を男の子はお父さんに見せに行こうと決める。

      ・・・学校をさぼって(笑)

      お父さんに会いに行くまでの男の子の道中は、正にザ、小学生男子そのもの。

      まっさらな雪の中に背面から倒れ込んでみたり、川に雪玉を投げ込んでみたり、背負った荷物は半分ずり落ちたまま、気のない様子でぶらぶらと歩きまわる。

      お父さんの働いている魚市場まで、道草を食い食い、歩いていくわけです。

      それが演技なのか、素の表情なのかがわからないほど、自然に男の子は振舞っていて、それが可愛いやら、ハラハラするやらで。

      しかも、明け方に起きているものだから、移動の際に眠くなるらしく、電車の待合室で寝こけ、電車の中でも眠るわ、知らない犬に吠えたてて見たりともう、面白いんですよ。

      まっさらな雪の中を黙々と歩いていく男の子は日本人だし、歩いていく風景は確かに日本の風景なんですが、どこか遠い国の風景のような気もして、不思議な感覚になれるんですよ、本当に。

      そんな中、男の子は途中で道が分からなくなってしょぼくれて、必死に自分が描いた絵を握りしめて父親に会おうとする姿に胸がきゅんとしたり。

      とても可愛くて、どこかファンタジーめいていて、笑えて。

      最後にちゃんとお父さんの働く魚市場に辿り着くんですが、朝早い魚市場は既に仕事が終わっていて、しかも、晴れていたはずの空が陰って、物凄い雪になってしまう。

      で、男の子は魚市場に止まっていた車のドアを片っ端から触って回って、偶然に空いていた車の中に潜り込みます。

      というのも、ふきっ晒しの魚市場の仲よりも、車の中の方が温かいのを知っていたからなのでしょうが、そのまま車の持ち主が男の子の家まで連れ帰ってくれます。

      両親は男の子を責めないし、怒りもしない。ただ、男の子の一日の冒険が終わったことだけを知る。

      とても素敵な映画でした。
      >> 続きを読む

      2018/04/22 by hano

      「泳ぎすぎた夜」のレビュー

    この映画を最近、ラックに追加した会員

    泳ぎすぎた夜
    オヨギスギタヨル

    映画 「泳ぎすぎた夜」 | 映画ログ

    会員登録(無料)

    今月のおすすめ映画
    読書ログはこちら
    映画ログさんのラック

    最近チェックした映画