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否定と肯定

DENIAL
否定と肯定
© DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016
12月8日(金)、TOHOシネマズ シャンテ 他全国ロードショー
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公開: 2017/12/08
配給: ツイン
2016年トロント国際映画祭正式出品作品
ユダヤ人歴史学者と
ホロコースト否定論者の対決を映画化!

“ポスト・トゥルース”や“フェイクニュース”といった、捻じ曲げられた理論であっても、それを声高に主張すれば世間に認められるという現代の風潮にも警鐘を鳴らし、普遍的なテーマを投げかけている。歴史上、争いのないと思われる真実であっても、時として否定論者は現われることがある。ホロコーストという最大にして最悪の世界史を題材とした本作は、歴史の真実を伝え続けなければならない我々一人ひとり に対する警告でもある。

2000年4月11日、判決の日。この歴史的裁判の行方は……
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    否定と肯定 の映画レビュー (最新順)

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    全2件
    • 4.0 ハラハラ 元気が出る

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      池袋シネマロサにて鑑賞。
      期待より断然面白かった。
      ホロコースト、裁判モノというキーワードで怯まず観て良かったと思う。

      タイトルのDenialは、
      アーヴィングのホロコースト否定論
      それに対するリップシュタットの批判
      中盤の、良心は常に自分で主張してきたリップシュタットが「自己否定」して自分の正義を信頼と伴に人に委ねるくだり
      及び、判決になんら響くことなく差別主義を並べるアーヴィングの拒絶の姿勢
      あたりを包括する言葉だろう。
      ワンワードで作中のあらゆる展開を示唆する、良いタイトルだと思う。
      ネットで散々言われていたが、邦題の「肯定」はどこからきたのか。誰も何も肯定してなくない?本気で分からないので誰か上手い解釈があれば教えてほしい。

      実話ベースの作品らしく、説明は省いて早々に本題に突入する。最低限の登場人物かつ、リップシュタット氏はじめ皆曖昧さに逃げないきっぱりとした話し方なので、構えてた割には分かりやすかった。
      また、題材が題材なので不謹慎な感想かもしれないが、ストーリー上の盛り上がりどころも多く、単純に映画としても楽しめる作品だったと思う。むしろこういう映画を取っ掛かりに、歴史に興味を持てると良いと思う。

      リップシュタット氏のストレートな熱意と、弁護団の一見冷ややかな、それでいて真摯な熱意。方向性は違うそれらが同じく、ホロコースト生存者に寄り添って戦う様は、胸に刺さるものがあったし、欧州におけるホロコーストの歴史が、今も抱えるどれほど深い傷かを示しているように感じた。
      苛烈に眼を見開いて主張を繰り広げる学者二人に対し、原告の眼をみず反論するランプトン氏。話術としての戦略だそうだが、眼を向けるべき相手は支離滅裂な差別主義者ではなく歴史としての事実だ、という風にも取れる。

      余談。翻って、我が国はどうなのだろうと考えずにはいられない。慰安婦やアジア諸国への侵略の歴史を、事実と願望を切り離して見詰められているだろうか。
      欧州と日本の戦後の歴史問題の対処がこんなにも違う理由は、閉鎖性が一因ではないかとふと思った。ナチの仕打ちは欧州の幾つもの国を巻き込んだため、客観的な眼差しから逃れようがなく、全てかどうかは分からないが、白日のもとに引き出すことができたのだろう。
      日本は、時間の経過に任せて風化を狙っているのだろうか。真実をつまびらかにするにはもう遅いのかもしれないが、誰も真実を知らない、否定の根拠すらも忘れ去られてしまう時が来たら、我々は諸外国とどんな関係を築けるようになるというのだろう。

      証言役から離れ、法廷ではひたすら傍らで見守る立場になったリップシュタット氏、ともすれば影が薄くなったり脚を引っ張る役どころに陥りそうだが、全くそんなことはなく。
      脚本と役者の力の賜物と思う。レイチェル・ワイズの知的で毅然とした雰囲気は、感情的な振る舞いをも愛しく感じさせる。彼女の芯から滲み出る責任感、学者としてのプライド、そして同胞への想いが上手い配置で描かれるので、弁護団との衝突も良い意味でもどかしかった。

      ジュリアス役のアンドリュー・スコット、登場から曲者感が出てて良かった。パンフ観たらオンザハイウェイの声だけ出演してたぽいけど、どの人だろう、、同僚?

      あと、ダンケルクにも出てたジャック・ロウデン、ガラリと雰囲気の違う役で、名脇役だったと思う。緊張感あるストーリーの中で、セリフは少ないながらちょっとした身振りから醸し出すリラックス感が、前代未聞の裁判における彼ら弁護団の力量の頼もしさや余裕を感じられて、とても良かった。愛嬌がある役者さん。

      パンフレットについて:
      原作者インタビューと憲法学者 木村草太のコメントが面白かった。ともに1ページずつ。
      映画製作の経緯も読み応えがあり、製作陣がいかに熱意と使命感を持って挑んでいたかが垣間見える。全23ページと多くはない内容だけど、サービスデーで浮いたチケット代で買うには悪くない。

      座席について:
      シネマロサ2のG列?は、
      段差ないエリアなので前の人の頭が若干被ったが、スクリーンの距離としてはなかなか。
      もうちょい前でも良かったかも?


      帰宅しなから思い出したので追記。
      ラスト、リップシュタット氏が「言論の自由と戦ったのではない、言論の自由のために戦った」というようなことを言っていた。
      これも我々が考えるべき大事な話だと思う。自由と無責任は違う、みたいな。正確なセリフが思い出せないので色々言えないけど。。
      パンフにもあった「両論併記」の問題点とか、思考停止したまま"自由"を尊重してりゃいいのかって問い直す必要があるんだなと。もう一回観てその辺もちゃんと考えたいので、日本版DVDを早めに出してください、お願いします。
      >> 続きを読む

      2018/01/10 by 古柴谷

      「否定と肯定」のレビュー

    • 4.0

      「否定してはいけないことがある」
      主人公が最後に投げかけた言葉は歴史の中で生きる人間にとって、忘れてはいけないことなのだと思う。
      可能な限り、証拠を集め検討し、思考の限りを尽くし、過去を明らかにする。この実直な態度を取らず、自分の信じたいものを優先させようとする者とどう戦えばいいのか。この映画の原題の「Denial(否認)」が鍵となっていると思われた。一次資料にあたった者はそれを徹底的に分析する必要がある。そうした上で都合の良い部分のみを汲み取ったり、あえて全体を見ないなどしていれば、それは「本当のこと」を見ようとしない「否認」がある。そここそが、否定してはいけないことを否定しようとする者の足場をつき崩す急所となる。
      情報が溢れ、多様な意見が飛び交う状況で思考するヒントがこの映画にはある。
      >> 続きを読む

      2017/12/11 by kukuru

      「否定と肯定」のレビュー

    否定と肯定
    ヒテイトコウテイ

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