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伝統ある陸軍幼年士官学校の廃止に、学生たちは反発し武器を取って校内に篭城する。
2020/11/06 by Silencer
「タップス」のレビュー
このレビューはネタバレを含みます。 この映画「タップス」は、現代アメリカを厳しく見つめた硬質の青春映画だ。題名の"TAPS"というのは、アメリカの軍隊用語で"消灯ラッパ"の事。そして、もう一つ、"葬送ラッパ"の意味もある。実はここにこそ、この映画のテーマが秘められているのだ。舞台はアメリカのある私立の幼年学校。先輩たちの中には第二次世界大戦、ヴェトナム戦争などで散っていった英雄も数知れず。現在の校長もこの学校出身の武勲輝く将軍だ。時はあたかも新学期のパーティの夜。校門で町の若者とこの学校の生徒の間で、いさかいが起こる。ところが、止めに入った将軍の拳銃に若者が手をかけ、暴発、死者が出てしまう----。州警察は将軍を逮捕。将軍を尊敬している生徒のショックは大変である。更に加えて、この機会に学校を閉鎖しようとの決定が理事会からおりて来る。150年の長い歴史と伝統を持つ学校だが、今はそんな時代じゃない、マンションにしようというのだ。そこで、生徒たちは敢然と銃を取って立ち上がるのです----。校長を演じているのが、ジョージ・C・スコット。「パットン大戦車軍団」で、パットン将軍というプロの軍人の狂気を見事に演じた名優だ。この映画の中でも、彼は時代の流れを充分に知りながらも、"栄光への郷愁"こそが彼の信念の土台であるという軍人像を、内側からふりしぼるような"苦渋の演技"で見せてくれる。一方、反乱のリーダーの学生を演じるのがティモシィ・ハットン。「普通の人々」で、崩壊する家庭の中で、なおも愛を求め続ける青年像をナイーヴに演じて、アカデミー助演男優賞を贈られた彼なのだ。あの彼に比べて今度は行動する演技だが、やはり"自己世界の崩壊"を意識しながら、理想と名誉を求めていくのです。ここにおいて、人間の理想とは一体何だろう? 現代にあって名誉とは何だろう? とつい考えてしまう。理想を追い求める行動自体が青春であり、挫折の中から真実への理解が生まれるはずだ。しかし、名誉の価値観は時代と共に大きく変わり、そこから悲劇が生まれるのだ。しかし、何よりこの映画が描こうとしたのは、幼年学校の崩壊を通して浮き上がってくる、"アメリカの名誉の崩壊"ではなかったかと思うのだ。事故を引き起こす拳銃は、将軍が栄光の思い出を秘めてつけた拳銃。遠い過去への追憶が、時代の変転の中で、逆に若者の明日への歩みを阻むのではないか。それこそが、この学校を崩壊させる原因であり、更にアメリカ自体の内部崩壊に繋がっているのではないか。この映画ほ製作したスタンリー・ジャフィは、ダスティン・ホフマン主演の名作「クレイマー、クレイマー」を作った人で、あの映画で"家庭の崩壊"を描いた彼が、幼年学校にアメリカの姿を込め、その崩壊に愛情を込めた"葬送ラッパ"を奏でたのが、この映画であったのかも知れません。 >> 続きを読む
2016/11/14 by dreamer
軍隊学校で起きたある事件。その事件が元によって学校が閉鎖されることに。そんなことさせてたまるかと、100名前後の生徒たちが学校立てこもりを計画する。ここから軍隊と生徒たちの駆け引きが始まり、最後は一触即発の事態にまで発展する。時代性のためか、こう着状態になってからほとんど変化がないため段々飽きてきてしまう。なのでもっと削って90分ぐらいで仕上げられたはずだ。俳優たちは悪くはない。トム・クルーズやショーン・ペンの若かりしころなど見て損はない。ただ面白かったといわれると、若さゆえの青春ものの域を出てはいない。 >> 続きを読む
2015/03/31 by オーウェン
仮にこの時代に生きていても私は参加しないタイプなので映画に入り込めなそうですが、トムクルーズやショーンペンの若かりし頃というのは興味あります♪ >> 続きを読む
2015/04/01 by ただひこ
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