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潜水服は蝶の夢を見る

Le Scaphandre Et Le Papillon/The Diving Bell and the Butterfly
ジャンル: ドラマ
公開: 2008/02/09
製作国: アメリカ , フランス
配給: アスミック・エース

    潜水服は蝶の夢を見る の映画レビュー (最新順)

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    全6件
    • 4.0 切ない

      たまにこういう作品に出会うと小さい頃から、本当かもっと読んどけばよかったなと思います。
      正直に言ってこの作品の美しさを監督が望んだ程度に感じることはできなかったと思います。それは、単純に英語力がないのもそうですが、言葉から連想できるイメージの引き出しが好きなすぎる。しかし、自分の感受性のどこかで、涙が出るほど美しいと感じたのは事実です。それだけ、この作品には映画としての美しさが詰まっています。

      実際の小説を題材とした映画の脚本というのは多くあります。言葉という限られた種類の記号で箱詰めされた美しい映像を読者が自分の経験や感性を使い、映像へと書き直して行くのが文学作品だとしたら、映画はどのような役割があるのでしょうか。
      一概に他のストーリーテリングの媒体と比較することはできませんが、映画には必ず制作側の視点を通しているという違いがあります。有限の型枠にはめ込まれた言語なだけに、その中身には無限の解釈を含んでいるのが言葉でしょう。一方、映像が視界に広がることで、より明確な情報が視覚から入ってくることで、より導かれた感情を受け取れるものです。小説の手軽さ、想像の無限さはなくてはならないものですが、映画は制作側の視点が一枚挟まっていることから、さらに深く、またsらに視聴者の個人の部分に浸透して行くものではないでしょうか。

      この作品にして観ても、主人公のジーンの視点で物語がスタートし、一瞬にして視聴者は主人公にダビングしたような形でストーリーが進んでいきます。中盤からガラッとリズムが変わり、主観の位置が少し主人公ジーンから離れ、他のキャラクターの感情が、ジーンの感情に及ぼす影響をある程度、客観的に同情できます。そして、この作品のメインである叙述的な表現でジーンが現在を過去と比較するシーンで、視聴者はジーンの視点へと必然的に陥り、”The Diving Bell and the Butterfly”を迎えます。その叙述的な表現がそれまでに語られた人々との関係をなぞり、後悔、愛情などの人間性が彩られて行くのですが、そこには視聴者にお任せ。より個人的な想いへと潜っていいクルートに乗っているので、あとは自然に涙が溢れるのを待つだけ。

      もっとこの作品からたくさんのものを感じ、より深くに潜ってみたい。
      >> 続きを読む

      2019/01/10 by EditTellUs

      「潜水服は蝶の夢を見る」のレビュー

    • 4.0 切ない

      う、ぇす、あぁ、え ....。

      「海を飛ぶ夢」以上に不自由な体は四肢切断こそされていないけれど「ジョニーは戦場へ行った」レベルの不自由度。
      「ジョニーは~」は絶望や恨み節を反戦映画として成立させていたわけだったが、コチラは突発的な病気だから恨みようがない。
      したがって有名雑誌の編集長という経歴を差し引いたら全く以て、なんら一般の僕らの明日のわが身かもしれない。
      その追体験映画として興味深く見れました。
      気の毒だねぇって感想しか出ないんだけどね。


      (~allcinema)
      42歳という働き盛りに突然の病に倒れ、身体の自由を奪われてしまったELLEの元編集長ジャン=ドミニク・ボビーが、全身の中で唯一動く左目の瞬きだけで綴った奇跡の自伝ベストセラーを映画化した感動ドラマ。
      監督は「夜になるまえに」のジュリアン・シュナーベル。
      主演は「キングス&クイーン」「ミュンヘン」のマチュー・アマルリック。
       
      雑誌ELLEの名編集長として人生を謳歌していたジャン=ドミニク・ボビーは、42歳の時、ドライブ中に突然脳梗塞で倒れてしまう。
      その後、病室で目覚めた彼は、身体全体の自由を奪われた“ロックト・イン・シンドローム(閉じ込め症候群)”となっていた。
      それはまるで重い潜水服を着せられたような状態だった。
      意識は鮮明なのにそのことを伝える術がなかった。
      絶望にうちひしがれるジャン=ドミニクだったが、やがて言語療法士アンリエットや理学療法士マリーらの協力で、左目の瞬きでコミュニケーションをとる方法を会得する。
      また一方で、今まで仕事にかこつけて顧みなかった家族の大切さを改めて思い知るのだった。
      そしてある日、彼は自伝を書こうと決意、編集者クロードの代筆でこれまでの帰らぬ日々や思い出をしたためていく。
      >> 続きを読む

      2018/09/20 by motti

      「潜水服は蝶の夢を見る」のレビュー

    • 4.0

      これ実話に基づいた作品なんですね
      ちょっと様々な女性との関係性がわからなかったのが残念でしたが
      脳の病気で左目以外全身麻痺、言葉も話せなくなったジャン・ドミニク
      一命をとりとめたもののそんな状態なら死にたかったと望む
      しかしそれさえも伝えられない
      体は動かないが、記憶や創造力(想像力)は失っていない
      このタイトルはその頭で考えた自分自身における立場である
      医者や看護師や言語療法士、理学療法士などが一丸となり
      また子どもたちの母親(厳密には妻ではない)や友達も力となり
      左目で瞬きしながら本を執筆していく
      その方法を考え出した言語療法士は素晴らしいと思う
      こんな絶望的な、想像を絶する状態になっても
      人間は諦めずにいれば奇跡が起こるのだと思った
      元どおりになるなどの、決して大きな奇跡ではないが
      >> 続きを読む

      2017/05/15 by tomi

      「潜水服は蝶の夢を見る」のレビュー

    • 5.0 切ない クール

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      主人公が治癒の困難な病に冒されたという設定の、いわゆる"難病もの"と言われる映画のジャンルがあります。「レインマン」や「レナードの朝」などがそうだ。

      このジャンルの映画は、感動の名作が多く、俳優の立場から言えば、まさしく演技の見せどころになるのだが、映画としては、どうも安易なものがつきまとう感じがします。特別に工夫をしなくても、観る者が"難病の患者"に感情移入をしてくれるからだ。

      このジュリアン・シュナーベル監督の「潜水服は蝶の夢を見る」も、そのような難病ものの作品です。「ELLE」の編集長だった主人公が病に倒れ、身体が麻痺してしまう。

      手足はもちろんのこと、口も何も動かせず、出来るのは左目蓋の瞬きだけ。意識が肉体に閉じ込められたような極限的な状況だが、主人公は瞬きの回数によってアルファベットを伝え、一文字一文字を相手に記録してもらい、最後には一冊の本を書き上げる。

      これだけでも、すでに感動ものだ。だが、この作品の真髄は、"独特の映画表現"にあると思うのです。この映画の冒頭、観る者は、病床に横たわる主人公の目に見えるものしか見せてもらえない。

      頭も首も動かないのだから、当然、視野はごく限られていて狭い。つまり、観る者を主人公の身体に閉じ込めてしまうのだ。

      これは、映画とそれを観る者の関係を利用した巧みな表現だと思う。もとより、観る者はスクリーンという画面を観るだけで、中には入れない。

      普通の映画なら舞台が変わり、カメラが動くので苦痛は少ないが、この作品では、映画の視界を極端に絞り、観る者の本質的な無力さを利用することで、主人公の無力を伝えているのだと思う。

      見るだけだった主人公が、意志を回復すると、それにつれて観る者も世界が広がったような開放感を与えられる。主人公は、自己憐憫から脱却し、自分に残された想像力と記憶を頼りに、行きてゆく覚悟を固めるのです。

      映画が始まってから30分以上経ったその時、ようやく観る者は、主人公の全身を見ることになります。

      "主人公の自我の回復と観る者の視野の拡大"が、重ね合わされているのです。ジュリアン・シュナーベル監督のなんとも鮮やかな企みが、見事に成功していると思います。
      >> 続きを読む

      2017/04/27 by dreamer

      「潜水服は蝶の夢を見る」のレビュー

    • 5.0 切ない

      実在の人物の映像化は敬意を払ってどうしても美談になりがちだが、これは絶望的だ。
      何しろ唯一自由が利くのが左目のみという状況。

      この左目のみを使って自伝を出版させたジャン・ドミニク。
      タイトルは彼の本の題名だが、これが何を意味するかは徐々に分かる。

      撮影方法や演出が非常に斬新で驚く。
      最初の30分ぐらいはやたらと窮屈に感じる重苦しさ。ジャンの窮屈さを見てるこちらが感じるかのような状態。
      死にたいと漏らす苦言は間違いなく本音。

      だがカメラが変わった後の高揚感は実にすごい。
      左目意外に自由なものが2つあり、記憶と想像力。この部分が映画としての広がりを感じてしまう。

      マチュー・アマルリックがこれ以上ないほど難しい役柄をこなしており、新たな性格俳優の誕生かと。

      この映画を観て思い出すのは『海を飛ぶ夢』でのアプローチと同じ方法だということ。
      だが変に悲観的にせずにそこはかとなくユーモアを漂わせたジュナーベルの演出はお見事です。
      >> 続きを読む

      2017/03/26 by オーウェン

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    潜水服は蝶の夢を見る
    センスイフクハチョウノユメヲミル

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