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トロイ

Troy
ジャンル: ドラマ , アクション , 史劇 , 戦争
公開: 2004/05/22
製作国: アメリカ
配給: ワーナー

    トロイ の映画レビュー (最新順)

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    全15件
    • 3.0

      ウォルフガング・ペーターゼンですか。『U・ボート』のディレクターズカット版が現在池袋の新文芸坐で上映中のはず。208分の大作を学生時分に観た興奮以来の…と言いたいところだが、この監督の作品、知らずに色々観てるんですね。イーストウッド主演の『シークレット・サービス』、ダスティン・ホフマンの『アウトブレイク』、『ネバー・エンディング・ストーリー』などなど。思わず叫びたくなります。ファルコン! リマール! どこいっちゃったの??

      アキレウス演じたブラッド・ピットをひたすら愛でる映画です。鍛え上げられた彼の肉体。新人時代のレイチェル・ワイズ見たさに『ハムナプトラ』を観てしまうのと同様、ある意味ブラピのポルノグラフィの様相さえ呈している。そういえばレイチェル・ワイズ、大成しましたね。

      歴史大作です。娯楽大作です。ここで史実云々を論う無粋は避けましょう。4Kで観るとどうしてもCGならではの書割が透けて見えるのがやや興醒めですが、それでもトロイを襲うギリシャの大船団など、さながら硫黄島を襲撃する太平洋艦隊のよう。ただ、ちょっと大きく見せすぎた感あり。その後の陸戦が見劣りします。源平合戦と同じで、最強の者同士の一騎討ちで勝敗を決することもあの時代あったんだろうか。いやいや、史実云々言うのは無粋でしたね。

      オーランド・ブルームは損な役回りでしね。アレ、役者を嫌いになるレベル。やはり若けりゃいいってもんじゃない。男も女も年季と貫禄です(笑)。しかし彼も大成しました。

      トロイの若王子を演じたエリック・バナは、『ミュンヘン』以来かな。優しい、を通り越して、意志薄弱な感じのする眉根の落ち方が、本作では瑕疵となっている(ちなみに王子の妃役の女優がまた終始不安顔を晒し、王の後継者の妻たる覚悟がまったく見えず、出てくるたびにイライラさせられました)。で、バナ演じるヘクトル、顔から肉体から、アキレウスに拮抗するとはとても思えませんからね。じっさい決闘はブラピの圧勝で終わるんですけど、なんだかなぁ…。白兵戦となれば人となりは出るし、背負っているものの重さを表す見せどころで、アクションが物語に深みを与える絶好のシーンなのに、またしてもブラピのポルノグラフィに終わるという…。

      『U・ボート』では潜水艦という密室で大義のために命をかける男臭いドラマを描いたペーターゼンでしたが、本作の男たちはブラピを含め、「男臭さ」という魅力には程遠い。『アラビアのロレンス』のピーター・オトゥール演じるトロイ王がおんみずからギリシャ軍の野営地に出向き、息子ヘクトルの亡骸を返してほしいとアキレウスに慈悲を乞う場面は感動的ではあるけれど、いまや老いて濁りきった碧眼を剥く演技は、どうしたってロレンスと重なるわけで、反則も反則。しかも、王のこの大胆な行動に打たれたアキレウスにより喪に服する間の休戦が約束され、喪が明けると同時に王自ら湾に視察に来て疫病の蔓延によるギリシャ兵の撤退を確認、浜辺に置かれた巨大な木馬を側近や息子の忠告も聞かずアポロンへの贈り物と判断してそれを難攻不落の城壁内へ入れてからはあれよあれよの展開となって、観ている側は拍子抜けせざるを得ない。

      トロイ王は老体を震わせながらアキレウスに言ったのです。「お前は何人の人の子を、人の父を、人の夫の命を奪ってきたのだ?」アキレウスは愛する従兄弟を殺された報復としてヘクトルに挑み、これを殺したわけですが、ヘクトルにも言い分はあって、アキレウスの従兄弟は、「明日の朝になったらギリシャに帰る」を繰り返す全くやる気のないアキレウスに業を煮やした結果、彼に扮して先陣を切ることでギリシャ軍を鼓舞したという次第。当然、アキレウス本人と信じて疑わない敵の主将=ヘクトルにしてみれば、これを受けて立つ大義がある。で、一対一の勝負を挑んで勝利するわけですが、これがアキレウスの従兄弟の年端もいかない少年で、首を切られて苦しむ様が忍びなくて心臓の一突きでトドメを刺したのに、それをしもまた曲解される。アキレウスには、従兄弟の教育の不徹底と戦時における覚悟のなさをこそ問いたいところだが、まぁ、キリスト教的倫理観を知る以前のギリシャ人のことだから、多くは望むまい。

      拍子抜けするのは、ピーター・オトゥールの、ともすると戦争嫌悪の根源に触れる名演技の後で、映画は特段の哲学的な深まりを見せることもなく、「トロイの木馬」の伝説の再現に粛々といそしんで、何事もなかったかのように収束するその鈍感ぶりですね。城内の広場に安置された木馬からアキレウスが出てきたときには、思わず笑ってしまいました。彼の目的は、野営地で手籠にしたトロイの神官の娘にしてヘクトルの従姉妹を救い出すこと。なんにもわかっちゃいないんです。

      ここで修正版の提案。

      まず、アキレウスは、神がかった無敵の闘士とすべし。一人で何十万の軍勢を討ち倒す伝説を持つ者なら、打撃が異常に強いとか、身のこなしが異常に速いとか、ここはSFXを駆使してでも説得力を持たせるべし。本作は一対一に強いというだけで、それ以上でもそれ以下でもない見せ方だった。アキレウス率いる私軍にしても、トロイ上陸直後に『プライベート・ライアン』の冒頭さながら、ばったばったと敵の放つ矢に斃れているようでは少数先鋭の名折れであって、盾も鎧も革製でなくてして金属であるべきで、一人ひとりが怪力にして敏捷、という演出のほうが俄然エキサイトしただろう。そこは『300』を大いに参考とすべし。アキレウスの私軍の戦いぶりが、誠に天晴れでなかったのは、この映画の最大の瑕疵の一つ。小うるさい副官も、観ていてイライラさせられっぱなしでござった。大将の幕内に入るときくらい、咳払いかノックくらいしろよ、と、ここでもアキレウスの教育の不備が…。それも、夜叉鬼神のごときアキレウスの造形であれば、そもそも描かれる必要のなかった枝葉である。

      決闘前に豪語した通り、従兄弟の死に報いるべく、殺したヘクトルの目をくり抜き舌を切り取り四肢を切り落とすといった残酷の限りを尽くす、あるいはトロイ王に渡した彼の死骸がそのような惨状を示していたのであれば、観客はギリシャ時代の無情と野蛮とに思いを馳せて一入の感慨もあったろうし、王の一世一代の懇願がまるでアキレウスに響かなかったことも納得されるし、「帰る帰る」詐欺のアキレウスがいけしゃあしゃあと木馬に乗り込んでいたとしても不思議はないし、オーランド・ブルーム扮するヘクトルの弟が放った弓矢が、アキレウスのアキレス腱に刺さるというのは、因果応報の物語として、映画の大義名分にはなっただろう。

      でもそれでは、とてもとてもヒット作にはなりませんね(笑)。きちんと大衆受けしたのだから、本作もまた、ペーターゼンの立派な仕事。

      『U・ボート』の、あの船員たちの神がかりぶりには度肝を抜かれたものですが、若気の至りというやつで、もしかすると過大評価だったのでは…と本作を観てつい思ってしまいます。あるいは、三時間を超えるディレクターズカット版なら、小生の妄想を少しは満たしてくれるのかもしれません。

      そういえばアガメムノンをブライアン・コックスが演じていました。『天才マックス』の床屋の素敵なお父さんを演じた俳優は、『ジェーン・ドウの解剖』では司法解剖医として奮闘されていました。いい役者だと思いますが、本作では王としての気概も貫禄も何もない、薄っぺらな役どころでした。
      >> 続きを読む

      2021/08/19 by Foufou

      「トロイ」のレビュー

    •  『Uボート』の乗組員の、あの「神がかりぶり」は、撮影前に合宿を積んでチームを完璧に作り上げていたからです。この時の、W.ペーターゼンの作品は、謂わば、「天才の閃き」であったのであり、ホリウッドに行ってからは、彼は「堕落」したのです。ドイツ映画界に一つの才能が失われたことを非常に残念に思う。 >> 続きを読む

      2021/08/20 by Kientopp55

    • そういうことなんですね…。『トロイ』はデビット・リーンの映画に出演した俳優を複数配して、意気込みは感じられましたが、所詮は俳優陣による客寄せが奏功してのヒットだったんじゃないか…と疑っておりました。 >> 続きを読む

      2021/08/20 by Foufou

    • 3.0

      劇場公開時はスルーしたけど、連休中に講談社学術文庫のKindle半額ポイント還元で松田治『トロイア戦争全史』を購入、読み始めたのを機会に観てみる。

      三時間近い大作。キャストがなかなかな顔揃え。ギリシア側はアキレウスにブラピ、オデュッセウスにショーン・ビーン。アガメムノーンにブライアン・コックス。

      トロイ側はトラブルメーカーの王子パリスにオーランド・ブルーム、兄ヘクトールにエリック・バナ。プリアモス王にピーター・オトゥール。

      女性陣、戦争のきっかけとなるヘレネーにダイアン・クルーガー、巫女ブリーセーイスにローズ・バーン。

      この物語、本来はゼウス、アフロディーテなどの神々が自分等の血が流れてる英雄らもおり、あの『封神演義』ばりに両陣営に介入しまくりなんだけど、この映画ではそこをバッサリとカット。アキレウスも強いけど人間だし。

      あくまで人間ドラマだけにしちゃって、そのために話が薄っぺらになってるきらいが強い。征服欲にかられるアガメムノーンがアキレウスの最大の敵対者になったり。あと、アキレウス主役設定故にその死がトロイの木馬後になったりする諸々も理解はするが、スッキリはしないわな。

      ただ、大作ならではの絵面は立派。前述の本を読む上で、トロイの城壁や両軍のスケール感などは大いに補われた。

      あと、ブラピがアキレウスかー、筋肉つけても英雄には細いんじゃねと公開時は思ったけど、結構はまっていたのは意外。冒頭の巨兵相手の闘い方も決まっていて、その辺はブラピ、すまんかった。
      >> 続きを読む

      2021/05/05 by ジェイ

      「トロイ」のレビュー

    • 評価なし

      古代ギリシャ。トロイの王子の弟パリス(ブルーム)が、スパルタ王妃ヘレン(クルーガー)と恋に落ち、連れ去ってしまう。名誉を汚されたスパルタ王は、ヘレン奪還のため兄であるミュケナイ王アガメムノン(コックス)に協力を要請する。

      2021/02/04 by Silencer

      「トロイ」のレビュー

    • 4.0

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      古代ギリシャ。トロイの王子パリスは、スパルタの王妃ヘレンに恋し、彼女を奪い去る。
      王妃奪還を口実に、城塞都市トロイを攻めるギリシャ連合軍の中には、自らの名声を望む、無敵の戦士アキレスの姿もあった。

      ここに、トロイ戦争の火蓋が切って落とされる-------。

      ホメロスの叙事詩「イリアス」は、絶世の美女ヘレンをめぐる争いを発端に、戦争の悲劇を描いた壮大な物語だ。
      ウォルフガング・ペーターゼン監督は、この物語を戦士アキレスを軸にした、歴史ロマンとして映画化した。

      肉体改造も見事なブラッド・ピットを始め、共演陣も好演し、CGを駆使したスペクタクル・シーンも見応えたっぷりだ。
      物量にモノをいわせる迫力のバトルもあれば、英雄同士の一騎打ちには、古代の戦闘らしい、ゆったりとした間があって、メリハリが効いている。

      娯楽映画として、実に素晴らしい出来に仕上がった映画だ。

      体に粘土でも付けてるのかと思うほど、マッチョなブラピと、レゴラス気分が抜けずに弓を引いたりしているオーランド・ブルーム。

      この人気俳優二人の影に隠れがちだが、映画の隠れ主役とも言えるのは、エリック・バナ演じるトロイの王子ヘクトル。
      「ハルク」では、訳の分からぬ役柄で困惑していたバナだが、実は史劇も似合う正統派だ。

      ヘクトルは、妻子や親兄弟、そして何より国と平和を愛する、物語随一の常識人だ。
      まっとうな英雄が悲劇に向かうことで、物語は劇的に転がり始める。

      トラブルメーカーで、へっぴり腰のパリス王子も、この兄の勇姿を見てようやく奮起する。
      語り部にして、知将オデッセウス役のショーン・ビーンも、少ない出番ながら渋く効いていた。
      有名なトロイの木馬は、彼の発案。どう考えても怪しいこの作戦が、上手くいくところが古代だ。

      神と人間が同居する古代ギリシャの物語を、人間側のドラマに絞ったことで、判りやすくまとまった。
      対面や不条理で始まる争いの愚かしさや、戦争の空しさも現代に通じる。

      しかし、この映画にはいっさい神が登場しないのがなんとも物足りない。
      もともとは、3人の女神の美しさを競ったことが原因で起こったトロイ戦争。

      映画では、不倫が元での国同士の大喧嘩のような印象だが、人間だけでなく、神々もまたトロイやギリシャ側につき、この長い戦争に参加したのだ。

      事態は複雑を極め、更なる局面を生み、その中に真理が隠されている。
      話が判りやすくなった分、伝説の持つ歴史ロマンとしてのスケールの幅が奪われた感は否めない。

      聖書と共に西欧文明の二大基礎となったギリシャ神話。
      単純な善悪では塗り分けられないエピソードと、魅力溢れる多くの英雄たちが活躍する、非常に映画的な素材だ。

      ギリシャ神話というのは、荒唐無稽な物語の集合でありながら、実にうまく辻褄があっているのが特徴だ。
      エンターテインメントとして十分な水準に達している作品だが、惜しむらくはそこに気まぐれな神の視点を少しだけ追加して欲しかった。
      >> 続きを読む

      2020/07/10 by dreamer

      「トロイ」のレビュー

    • 4.0

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      ネタばれあり。
      アマゾンプライムにて視聴。
      プライム無料が今日までだったので見た。さほど期待せずに見たがなかなか面白かった。トロイア戦争の映画化なのは知っていたので見てみたが、パリスによるヘレネ誘拐からイリアスとトロイア戦記のアキレウスが死ぬ部分まで割と長めに話を持って行っている映画化だった。アキレウスを中心にしたストーリー。基本的にギリシャ叙事詩は話が突飛なので原作を先に読んでいないと強引さが目に付くかもしれない。本作は割と原作改変があると聞いていたが、なかなか出来が良かったと思う。叙事詩では神々も参戦したりするが本作では神は登場せず、むしろ否定的に書かれている。原作中の印象的なエピソードとかも結構盛り込みつつ(ヘクトルの死体を馬車で引きずる場面とか)ヘクトルなんかはトロイアの外周逃げ回った挙句殺されるけど、そういう部分は改変されてかっこいい感じのラブストーリーと戦争アクションとしてなかなかうまくまとめたんじゃないだろうか。アキレウスは脳筋じゃなくてクール系戦士になってるのも意外性があってよかったし、女を取り戻すためと神々との契約で戦争に参戦する部分を、狡猾で権力欲のあるアガメムノンの野望でトロイア戦争が引き起こされるってのはなかなかうまいと思った。アガメムノンも主人公系から一癖ある準悪役みたいななかなかいいキャラになってると思う。メネラオスやアイアスやアガメムノンまで死ぬので殺しすぎじゃねとおもったけど単発作品とすれば殺してもいいのかなって感じなのかな。ブラッドピットはアキレウス役だったが、そのうちオデュッセイアの映画化でオデュッセウスをやるって聞いてたけどどうなったんだろうか?本作のオデュッセウスはよく死ぬ俳優のショーンビーンがやってたけど、なんと最後まで生き残るという意外性。しかも結構役にはまってた。
      >> 続きを読む

      2020/02/14 by megane

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