こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 映画ログ - 映画ファンが集まる映画レビューサイト →会員登録(無料)

隣の女

La Femme Dacote
ジャンル: ドラマ , ラブロマンス , アクション
公開: 1982/12/24
製作国: フランス
配給: 東映ユニバース

    隣の女 の映画レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順 すべての映画レビューとコメントを開く
    全1件
    • 5.0 切ない クール

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      フランソワ・トリュフォー監督の描く愛は、多くが異常な愛の物語だ。

      裏切られ、傷付けられ、スキャンダラスな形態をとりつつ、なお断ち切れぬ、狂気のような愛。
      孤独で、理解され難く、死の匂いの漂うまでに偏執的な愛。

      そして、主人公たちは、高貴とすら言える至純の魂を持ち、茨の茂みに身を投げるように、ひたすらに恋の苦しみに、我と我が身を投げかける。
      自虐こそが愛のしるしであり、むしろ愛の目的であるとさえ言うように。

      この映画「隣の女」の主人公たちも、例えば、各々の配偶者と別れて晴れて結婚しようとはしない。
      そんな落ち着いた幸せは、彼らの愛の形ではないからだ。

      彼らに捧げられる「あなたといるのは苦しすぎるが、あなたなしでは生きられない」という墓碑銘は、確かにトリュフォー好みのセリフだと思う。

      実際ここには、トリュフォーの持つ資質の結晶が、きらきらと磨き上げられて、至るところに散りばめられているようだ。

      揺れ動く心理の襞。そこに生まれる緊張とスリル。善良な人々と、その醸し出す生活の雰囲気。
      男を殺す女の姿もまた、トリュフォーの作品では見慣れた風景だ。

      狂おしい情熱を硬質な瞳に沈ませて、絶望的で果敢な女たちは、日々の循環を曳きずるしかない男たちに代わって、断固として結末を自らの手で決定するのだ。

      ただ、この女主人公は、愛の場面でのエロティシズムと同時に、トリュフォーが多くの場合、男たちに受けもたせている、少年ぽい脆さ、激しい未成熟さを持っているように思う。

      異常な愛を追いながら、トリュフォーほどそれを優しく、柔らかなユーモアと情感とに包んで、心にしむように見せる監督もいないのだが、トリュフォーはここで、成熟した愛の形のあることも巧みに見せつつ、「終電車」とは逆に、成熟を拒否した無垢で危険な恋人たちを選んだのだ。

      この作品は、フランソワ・トリュフォー監督特有の世界への回帰、深化と言えようが、ファニー・アルダンの魅力も手伝ってか、トリュフォーの描く女性像は、微妙な鋭さを加えて、いっそう豊かなニュアンスを帯びて、実に素晴らしい。
      >> 続きを読む

      2019/01/26 by dreamer

      「隣の女」のレビュー

    隣の女
    トナリノオンナ

    映画 「隣の女」 | 映画ログ

    会員登録(無料)

    今月のおすすめ映画
    読書ログはこちら
    映画ログさんのラック

    最近チェックした映画