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午後の遺言状

ジャンル: ドラマ
公開: 1995/06/03
監督:
製作国: 日本
配給: ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画

    午後の遺言状 の映画レビュー (最新順)

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    全1件
    • 5.0 切ない

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      この映画「午後の遺言状」は、主な登場人物たちの大部分が高齢者である。

      脚本と監督の新藤兼人も、この映画を撮ったのは83歳。
      これまで日本映画には80歳を超えてなお劇映画を作り続けた監督はいなかったので、これは新記録だそうだ。

      若い映画監督が、とかく老いというものを悲劇的に描こうとするのに対抗して、高齢の映画監督・新藤兼人が撮ったこの映画は、まるで、老いることの楽しさや、痴呆や死を直視する覚悟を語るような内容になっていると思う。

      主役は、名舞台女優・杉村春子と、名女優の乙羽信子。
      杉村春子の役は、彼女自身がそうであったように、まだまだやる気十分の新劇の大女優だ。
      今、夏の休暇を蓼科高原の別荘で過ごしている。

      乙羽信子は、その別荘を管理している地元の女性。
      二人は、人生をしみじみ振り返ってみるどころか、若い頃の愛の葛藤の胸の火をよみがえらせて、ますます元気を出すのだった。

      この別荘に昔の仲間の痴呆症の老女優とその夫(観世栄夫)が訪ねてきて、ここを去った後、海へ行って入水自殺する哀切な場面になるが、彼らには彼らなりの人生を全うした潔さが感じられる。

      この老女優を演じた朝霧鏡子は、昔活躍したスターとのことだが、実にチャーミングなお婆さんを見事に演じていると思う。

      杉村春子は、いつもながらの豊かな存在感を見せてくれるし、乙羽信子は、実はこの映画の撮影中にすでに癌だったらしく、夫の新藤兼人監督は、敢えてそれを承知で撮影を続けて完成したということだ。

      病状の進み方によっては、映画自体が挫折しかねない状態だったわけであるが、やれるだけ仕事をすることこそが、自分たちの生き方であるという考え方によるもので、そうした"老い方の気迫"こそが、この映画のテーマなのだと思う。
      >> 続きを読む

      2018/05/14 by dreamer

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