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愛を乞うひと

ジャンル: ドラマ
公開: 1998/09/26
監督:
製作国: 日本
配給: 東宝

    愛を乞うひと の映画レビュー (最新順)

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    全1件
    • 5.0 切ない

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      この映画「愛を乞うひと」は、凄絶な幼児虐待の映像があふれている作品なのに、なぜか不思議な爽快感や明るさを放っている。

      その理由は多分、この映画が子供の視点で貫かれているからだと思う。

      夫に先立たれ、高校生の娘・深雪(野波麻帆)と二人で暮らしていた照恵(原田美枝子)は、幼い頃に死んだ台湾人の父(中井貴一)の遺骨を探す決心をする。

      父の思い出をたどるうちに封じ込めていた陰惨な記憶がよみがえる。母・豊子(原田美枝子・一人二役)に、せっかんされ続けた苦悩の日々。母を激しく憎みながらも、その愛を渇望した日々------。

      遺骨を探す旅を通して、照恵は愛憎の狭間で揺れ動いた過去と対面する。

      どんなに母が自分を殴ろうと、なお母の愛や周囲の人の善意を求めようとする子供の視線は、あまりに強く、たくましい。

      昭和20年から30年代を鮮やかに再現した街並みをバックに、あくまでも生き抜こうとする子供の生命力が、画面の中に広がるのです。

      照恵の娘の深雪の伸びやかな手脚のみずみずしさも「希望」の象徴のように見えてきます。

      それまで「よい子と遊ぼう」や「学校の怪談」など、子供を撮ることで定評を得ていた平山秀幸監督が、その真価を発揮して、モントリオール映画祭で国際批評家連盟賞を受賞しているのも納得できます。

      子供に媚びることなく、かといって上から見下ろすこともない。そんな平山秀幸監督の淡々とした演出が、子役を自由に泳がせていると思う。

      もちろん、二役を演じ分けた原田美枝子の演技力が、映画全体を支えていたのは言うまでもありません。

      母が娘を殴るシーンに目を背けるのか、それとも凝視するのか。殴る母を憎むのか、それとも憐れむのか。この作品の何を受け入れ、何を拒絶するのか。

      映画を観終わった後に浮かんでくる、そんな問いの全てが、今自分が立っている位置を教えてくれるだろう。
      >> 続きを読む

      2017/09/18 by dreamer

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