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ラスベガスをやっつけろ

Fear and Loathing in Las Vegas
ジャンル: ドラマ , コメディ
公開: 1999/12/18
製作国: アメリカ
配給: 東北新社

    ラスベガスをやっつけろ の映画レビュー (最新順)

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    全2件
    • 4.0 クール

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      "天才映像作家テリー・ギリアムが失われたアメリカン・ドリームの末路をシニカルに皮肉り、笑い飛ばすブラック・ユーモアの快作"

      この映画「ラスベガスをやっつけろ」の原作は、1971年に発表された歴史に名を残す悪名高きジャーナリストのハンター・S・トンプソンの、"カウンター・カルチャーのバイブルとも言われている、自伝的なドキュメント「ラスベガス★71」で、その破天荒で独創的な毒気のある内容から、映画化は到底、不可能と言われてきましたが、鬼才・テリー・ギリアム監督が見事に映像化したと思います。

      テリー・ギリアム監督は、反体制のスピリットを持つ映画作家で、イギリス最高のブラック・ユーモア集団の"モンティ・パイソン"の創立メンバーの一人で、彼の怪物的ともいえるイマジネーションの世界観、映像の魔術は、我々、観る者を圧倒してやみません。特に彼の代表作である、「未来世紀ブラジル」でこの悪魔的な映像魔術の世界が最高度に発揮されていたと思います。

      "ありとあらゆるドラッグをトランクに詰め、一路ラスベガスへと向かったふたり----いったい何処だ、アメリカン・ドリーム!?"と謳われているこの原作は、ラルフ・ステッドマンの狂気的な挿絵が満載で、"ゴンゾー・ジャーナリズムの金字塔"ともいわれ、原作を読み終わった今でも、この強烈なインパクトは私の脳裏にいつまでも長く、残照のように残っています。

      ジョニー・デップ演じる、原作者のハンター・S・トンプソンの分身であるジャーナリストのラウル・デュークとベニチオ・デル・トロ演じるサモア人の弁護士のドクター・ゴンゾーの二人は、真っ赤なスポーツカーに"治療薬"と称して、あらゆるドラッグを大量に詰め込んでラスベガスで開催されるバギー・レースの取材に向かいます。

      カメレオン俳優としても有名なこの二人の俳優は、ジョニー・デップが原作者のハンター・S・トンプソンの家に長期間泊まり込み、完璧に彼の一挙手一投足を自分のものにして彼になりきり、頭髪も禿げ頭にし、また、ベニチオ・デル・トロは役作りのために20kg体重を増やして撮影に臨んだというエピソードが残っており、この映画の役作りに賭ける二人の強い執念が感じられます。怪獣の尻尾を付けたり、ガニ股でラリッてヨタヨタとだらしなく歩くデップと不気味なふてぶてしさを体中から発散させるデル・トロ、本当にこの二人の演技の凄さに圧倒されます。

      二人はホテルへ到着早々、取材をせずにドラッグ三昧、もうやりたい放題し放題、無茶苦茶な騒動を次から次へと引き起こす彼等の真の目的は?---という展開になっていきます。

      とにかくこの二人、ラリッて頭の中が完全にトリップした人間が見るような、幻覚に満ち溢れた映像の魔術的な強烈なインパクト---。奇妙奇天烈にグニャグニャと歪んで変形するホテルのフロントの顔、突然、動き出す床の絨毯の模様、爬虫類に変化して暴れ回るバーの客など、とにかくケバケバしい極彩色に彩られた、奔放で怪物的なイマジネーションの世界が、これでもか、これでもかという具合に繰り広げられ、それらは笑いを通り越して、もはや"醜悪そのものの世界"になっていきます。

      このテリー・ギリアムの世界観についていけない人はこの段階で、もうギブ・アップでしょう。テリー・ギリアムの映画はいつも観る人を選ぶんですね。そして彼はいつも、"夢想や幻想の力だけを頼りに、現実と切り結び、今ここにある現実を変革しようとまでする無謀な人間を好んで描き、夢想や幻想を現実化してみせ、自らも自由の羽を付けて飛翔する事を願い、既存の体制的な社会に反旗を翻している"のだと思います。

      この狂ったような破天荒な行動を繰り広げる二人の大義名分、つまり、原作者のハンター・S・トンプソンが原作で訴えたかったテーマは、"失われたアメリカン・ドリームを求めての旅"だと思います。

      そして、この映画の最大の魅力は、1960年代から1970年代へかけての時代の大きな変革期に、アメリカ人が追い求めてきた"アメリカン・ドリーム"の末路をシニカルに皮肉り、笑い飛ばし、来たる次の世代への警鐘を鳴らした事だと思います。

      やはり、この映画を深く理解し、堪能するためには、原作を先にじっくりと読んだ上で映画を観たほうが良いと思います。いきなり映画から観ると、当時のドラッグ・カルチャーを取り巻く社会状況、それにハンター・S・トンプソンという人間のカリスマ性が今一つ解りづらく、この映画の魅力が半減するのではないかと思います。だから、テリー・ギリアムの映像世界やデップとデニ・トロの演技というものが単なる自己陶酔の世界にしか見えてこなくて、観るほうが映画に置き去りにされた気分にさせられてしまうかもしれません。

      尚、この映画にはブレークする前の現在のトビー・マグワイアからは考えられない意表をつく役で出演しており、キャメロン・ディアス、クリスティーナ・リッチもカメオ的な出演をしていて、当時人気のあった女優のエレン・バーキンも顔見世的に出演しているのも、映画ファンとしては思わずニャッとするお楽しみもあります。
      >> 続きを読む

      2016/03/20 by dreamer

      「ラスベガスをやっつけろ」のレビュー

    • 2.0

      こういうのを怪作とでもいうんでしょうか。

      ジョニー・デップとベニチオ・デルトロの怪演と、麻薬常用者の見せ方にはうなりました。
      店員の顔はぼやけるわ、恐竜が大量に出てきたりして、もはや物語を放棄したようなテリー・ギリアムの作風。

      幻覚が見える辺りはさすがに冗談かと思いましたが、本当の幻覚は分からないのでこういう風に誇大化させても問題はなし。
      キャメロンとリッチのカメオ出演に、トビー・マグワイアなんて言われなきゃ分からんぞ(笑)

      とはいえこれは見る人を相当に選ぶ作品。
      デップのファンは別の意味で卒倒しそうな容貌にご注意を(笑)
      >> 続きを読む

      2015/05/29 by オーウェン

      「ラスベガスをやっつけろ」のレビュー

    • アメリカならではですね。麻薬を題材にして、みせるジョニーデップの演技が楽しみです >> 続きを読む

      2015/05/29 by れーー

    • 麻薬常用者の映画って日本じゃあまりありませんよね。
      >幻覚が見える辺りはさすがに冗談かと思いましたが、本当の幻覚は分からないのでこういう風に誇大化させても問題はなし。
      確かにそうですね、実際はどんな感じなんでしょうかね
      >> 続きを読む

      2015/05/29 by ペンギン

    ラスベガスをやっつけろ
    ラスベガスヲヤッツケロ

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