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ワルキューレ

Valkyrie
ジャンル: ミステリー・サスペンス , ドラマ , アクション
公開: 2009/03/20
製作国: アメリカ
配給: 東宝東和

    ワルキューレ の映画レビュー (最新順)

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    全14件
    • 2.0 笑える

      「Mission Impossible:1944年ドイツ番外編」は、結構ですが、英雄神話を作る、歴史の改竄は止めよう!

       M:I III.5、ヴァルキューレ作戦、これは、実行不可能な使命を受け、頭脳と体力の限りを尽くしてこれを遂行する軍事プロフェッショナル達の秘密組織の活躍である。

       「お早う、ハント君、その男はその狂気のアーリア主義的指導者理念と非人間的な占領政策によって世界を恐怖に震えあがらせている独裁者である。今次の戦争をこのままで遂行していけば、近い将来ドイツは必ずや滅亡の危機に立たせられるのは誰の目にも明きらかである。そこで、君の使命だが、この男を抹殺することにある。例によって、君若しくは君のメンバーが捕えられ、或いは殺されても当局は一切関知しないからそのつもりで。尚、この指令は君の手で自ら処理して欲しい。成功を祈る!」

       T.クルーズは、下から這い上がり、目的に向かって一元的にがむしゃらに突っ走る、直情型垂直発進タイプの役をやる時にその良さが出る。彼の二作目の作品で、アメリカのある陸軍幼年学校の士官候補生の叛乱を描いた『タップス』(1981年作)や、若きアメリカ海軍戦闘機パイロットの成長を描いた「スポ根もの」『トップガン』(1986作)は、その意味で適役であった。

       しかし、その心に陰のある役をこなさなければならない時、彼の役者としての限界がすぐに垣間見られる。『ラスト・サムライ』(2003年作)でやった、インデァンに対する非人間的討伐戦で良心の呵責に苛まれるアメリカ軍人の役は、辛うじて見られたものだが、巨匠スタンリー・キューブリック監督の遺作となった、自分の妻の姦通の疑いに悩む男の物語り『アイズ・ワイド・シャット 』(1999年作)では見るに耐えないものがあったと言わざるを得ない。さて、本作の「シュタウフェンベルク大佐」役はどうであろうか。

       ところで、現実の「シュタウフェンベルク大佐」とはどんな人物であったか。ヒトラー暗殺を実行したということで、彼がナチズムにも心から反対していたかというと、実はそうではないのである。1907年生まれのクラウス・フィリップ・マリア・シェンク・グラーフ・フォン・シュタウフェンベルクは、「グラーフ・フォン」から分かる通り、南ドイツにある旧ヴュルテンベルク王国の名門貴族(伯爵)の家柄の出身で、カトリック教徒であった。その生まれから、ヴァイマール共和国時代に伝統ある騎兵連隊に入隊する。騎兵が1930年代には戦車兵に衣替えするのは世界の趨勢で、フォン・シュタウフェンベルクも硫黄島で戦死したあの乗馬の名手西中佐と同じ経歴を辿るのである。

       大衆運動としてのナチズムには、フォン・シュタウフェンベルクは、その貴族的教養から軽侮の念を持っていたものの、反共和国の立場から「保守革命」の理想を支持していた。という訳で、ナチズムの中にある、指導者原理、民族共同体、人種思想などいった点では彼は違和感を持ってはおらず、1932年の共和国大統領選挙では旧帝国の保守主義を体現するフォン・ヒンデンブルク元帥ではなく、ヒトラーを支持、33年1月のヒトラーの首相就任を歓迎して、ナチス突撃隊S.A.の軍事訓練にも当たっているほどである。こういう訳で、国家内の国家としての国防軍と社会・政治的エリート層の一つを形成する将校団の立場、1938年までの程度の差はあれ、とにかくナチズムを少なくも敵視しないという立場を、フォン・シュタウフェンベルクも取っていたのである。

       1939年、乙種陸軍参謀本部将校としてポーランド侵攻に参加、ここからの妻への手紙で、ポーランド住民を「賤民」の集まった「混血民族」と呼び、捕虜はドイツの農業生産に大いに役立つだろうと書いている。西部戦線での勝利を「救い」と呼び、国防軍最高指揮権と陸軍最高指揮権がヒトラー一人の手に握られることにも反対しなかったフォン・シュタウフェンベルクは、1942年に突然変心する。陸軍参謀本部内の編成・動員課の一員としてナチスのインモラルな東部占領政策の実際を目の当たりにしたからである。「白バラ」抵抗運動と同様で、これが転機となる。

       1943年1月に参謀本部付陸軍中佐に昇進、甲種陸軍参謀本部将校として第10機甲師団に配属され、ロンメル元帥のアフリカ軍団の「転進」のしんがりを務める。既に、スターリングラード攻防戦はドイツ第6軍の降伏で終わり、アフリカ戦線も壊滅しようとしていた。この時、フォン・シュタウフェンベルクは重傷を負い、その傷の療養中に反ヒトラーの立場を明確に固め、その強力な推進者となったのである...

       M:I作戦は、困難ではあるが、最後には成功する。政治スリラー『ジャッカルの日』では、暗殺者はドゴール大統領の暗殺に最後は失敗するのが最初から分かっているが、いいスリラーである。本作でもその暗殺実行が未遂に終わるのが最初から知れている。良いスリラーは撮られてしかるべきであるが、間違った英雄像を作り上げる歴史の改竄だけはやめて欲しい。脚本家の歴史への「敬意」が問われる。
      >> 続きを読む

      2021/05/01 by Kientopp55

      「ワルキューレ」のレビュー

    • 3.0 ハラハラ

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      ブライアン・シンガー監督、トム・クルーズ主演の「ワルキューレ」は、ナチス体制のドイツにおいて、体制内に反ヒトラーの運動と抵抗があったというコンセプトの物語だ。

      ヒトラー暗殺計画の屈折した詳細が、サスペンス映画として描かれている。
      ユダヤ人としての、ブライアン・シンガー監督の半端じゃないこだわりが見てとれる。

      軍人役が好きなトム・クルーズの他、テレンス・スタンプ、ビル・ナイ、トム・ウィルキンソンらの個性派俳優らが、渋い演技で脇を固めている。

      「~ヒトラー最期の12日間~」あたりから、ヒトラーのナチス体制が一枚岩ではなく、内部に抵抗運動があったことが、肯定的に描かれるようになった。

      つまり、ヒトラーを単なる「狂気の悪役」としてではなく、もっと歴史と権力のコンテキストの中で、ナチズムを見る方向が出てきたと思う。

      しかし、この種の映画は、どのみちヒトラーに代わる新しい権力を打ち立てようとするかぎりにおいて、所詮は「権力への意志」に支配された動きであって、権力そのものを乗り越えようとすることとは無縁であった。

      ルキノ・ヴィスコンティ監督の名作「地獄に墜ちた勇者ども」は、ナチズムが単なる一過的な「狂気」の産物ではなく、技術と巨大な権力を志向する時には、必ず生まれる症候群として捉え、同時にその絶望的なまでの「頽廃」がもたらす終末の「美」から、我々が逃れることが出来るかどうかという、試練の中に連れ込んだのだった。

      恐らく、ナチズムを乗り越えるには、そういう試練なしには不可能だろう。
      単なる「悪の権力」に対抗して、それを倒すというだけでは、結局、新たな支配を生むだけなのだ。

      その意味で、この「ワルキューレ」は、トム・クルーズがそのプロデュースにも関わり、セット・デコレーションや衣装に膨大な金を注ぎ込み、実際に美術的には見応えのあるセットを造りあげたが、ナチズムそのものの理解と批判においては、非常に底が浅いものになっている。

      要するに、贅沢なポリティカル・サスペンスの域を出ていないのだ。
      トム・クルーズ演じるシュタウフェンベルク大佐らの、ヒトラー暗殺計画は失敗するわけだから、この映画は結果として、サスペンス映画として観るべきところはあるにしても、単なる教科書的歴史の学習か、ヒトラーの悪運の強さの確認、歴史のアイロニーといったことしか得られないのだ。
      >> 続きを読む

      2020/05/28 by dreamer

      「ワルキューレ」のレビュー

    • 3.0 ハラハラ

      Valkyrie ってマクロスのやつ(違)

      ヒトラーの最後は知ってるのでコレで暗殺されるわけじゃないのはわかってて見るわけだけどw

      1944年7月20日に実際に起こった暗殺未遂事件の一部始終を扱ったドラマで、何度か映画化されているようだが初めてみました。
      サスペンスタッチとして当時のローテクな作戦や情報戦みたいなのは古典的であんまりワクワクしなかったな。
      トム・クルーズのコスプレも実際の眼帯の大佐に似せたのか、パーマのヘアスタイルは変でしたw

      そういえばワーグナーのワルキューレの騎行♪も映画的ダイナミズムがあってスターウォーズやなんかを連想するんだけどコチラの映画にはとってつけた感じ。

      ドイツが舞台になっている映画なに全編英語なのは触れない方向でw



      (~allcinema)

      トム・クルーズと「ユージュアル・サスペクツ」のブライアン・シンガー監督が初タッグを組んだサスペンス・アクション。
      実話を基に、非人道的なナチス政権の暴挙に疑問を抱き反乱分子となったドイツ将校が同志と手を組み、ヒトラー暗殺計画に及んでいく過程とその顛末を緊迫感溢れるタッチで描く。
      共演に「から騒ぎ」のケネス・ブラナー、「ラブ・アクチュアリー」のビル・ナイ。
       
      第二次大戦下、劣勢に立たされ始めたドイツ。アフリカ戦線で左目を失うなど瀕死の重傷を負いながら奇跡の生還を果たしたシュタウフェンベルク大佐。
      純粋に祖国を愛するが故にヒトラー独裁政権へ反感を抱いていた彼は、やがて軍内部で秘密裏に活動しているレジスタンスメンバーたちの会合に参加する。
      そんなある日、自宅でワーグナーの<ワルキューレの騎行>を耳にしたシュタウフェンベルクは、ある計画を思いつく。
      それは、国内の捕虜や奴隷がクーデターを反乱を起こした際に予備軍によって鎮圧する“ワルキューレ作戦”を利用し、ヒトラー暗殺後に政権及び国内を掌握する、という壮大なものだった。
      同志たちと綿密に計画を練り、暗殺の実行も任されることになるシュタウフェンベルク。
      こうして、過去40回以上に渡る暗殺の危機を回避してきた独裁者を永遠に葬り去る運命の日がやって来るのだが…。
      >> 続きを読む

      2018/10/14 by motti

      「ワルキューレ」のレビュー

    • 4.0 切ない ハラハラ

       『ヒトラーに仕えるのか、祖国に仕えるのか』的映画。

       これが現実にあった話というのだから考えさせられる。
       ヒトラーに対して疑問を持っていた人はたくさんいたんだろうなぁ。
       でも、実際に何か行動を起こすってのは、
       本当に難しかったんだなぁと。

       でも意外だったのは、
       やはりヒトラーのカリスマ性?ですかね。
       ヒトラーが死んだとなればみんな文句なかったんだろうけれど、
       ひとたび生きてるとなれば、みんなあそこまで絶対服従、恐れるんですね。
       そういう意味で、やっぱりヒトラーには人を惹きつける何かがあったんでしょうか。

       正しいことが為されるというわけでは必ずしもないところが、
       世の常ですよね。
       
       でも、そんな時代であってもどう生きるか、しっかり自分で決めたいものです。
       
       
      >> 続きを読む

      2018/06/09 by Catalonia

      「ワルキューレ」のレビュー

    • 4.0 切ない ハラハラ

      2008年/アメリカ映画
      DVD鑑賞

      2017/12/31 by Chappy

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