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マイノリティ・リポート

Mignority Report
ジャンル: 外国映画 , ミステリー・サスペンス , ドラマ , SF , アクション
公開: 2002/12/07
製作国: アメリカ
配給: 20世紀フォックス映画

    マイノリティ・リポート の映画レビュー (最新順)

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    全20件
    • 4.0 ハラハラ

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      "抗う術のない運命に翻弄されながらも、その運命に立ち向かう自由意志を未来人の姿に託して描いた、近未来SFアクション大作「マイノリティ・リポート」"

      この「マイノリティ・リポート」は、フィリップ・D・ディックの同名の短編小説を、スティーヴン・スピルバーグ監督がトム・クルーズ主演で映画化した"近未来SFアクション大作"です。

      2054年のワシントンDC。犯罪予防局の主任ジョン・アンダートン(トム・クルーズ)は、アガサ(サマンサ・モートン)ら三人のプリコグ(予知能力者)が得る未来映像で、殺人事件の犯人を事前に逮捕するシステムの推進に精力を注いでいた。

      だが、ある日、自分が36時間以内に見知らぬ男を射殺すると告げられ、愕然とする。
      そして、司法省のウィットワー(コリン・ファレル)らに追われる中、自らの潔白を証明するべく、その謎に立ち向かっていくのだった--------。

      このような身に覚えのない罪で、主人公が追われるというプロットは、アルフレッド・ヒッチコック監督が得意としていた、スリラーの手法を踏襲するものであり、スピルバーグ監督自身、「北北西に進路を取れ」や「知りすぎていた男」のような映画を作りたかったと、かつて語ったことがあります。

      それを裏付けるように、ヒッチコック映画から引用したのではないかと思われるシーンもあります。

      最初の殺人シーンで凶器がハサミであるのは、「ダイヤルMを廻せ!」と同じであるし、傘の中の逃走劇は、「海外特派員」を彷彿とさせます。

      ヒッチコック監督は舞台設定の際、まず、その土地に何があるかを考えたといいます。
      この作品では、完全に自動化された自動車工場の生産ラインが、アクションの見せ場に据えられています。
      スピルバーグもヒッチコックにならって、未来には何があるのかと考えたのかも知れません。

      一方で、緊迫した中に挿入されるユーモアなどもヒッチコック的と言えます。
      永遠の映画青年スピルバーグは、我々映画ファンを喜ばせることを考えながら、実は誰よりも自分が愉しんで映画を作っているに違いありません。
      だからこそ、いい映画ができるのだと思います。

      あらためて、スピルバーグは「絵に描いたような未来図」を創造することにかけて、天才的な映画作家であることを証明してみせたのだと思います。

      何もこれは悪い意味ではなく、この作品で登場する、どこかで見たような近未来を、スピルバーグのイマジネーションの枯渇とみなすのは早計で、そもそも、スピルバーグのSF映画の魅力というのは、「誰もが夢見るような未来社会」を決して手の届かないものではないということを示してくれた点にあったような気がします。

      ただ、人間が作った未来社会に功罪があるとするならば、それまではその功を抽出してきたのに対し、この作品で、彼は罪の部分と本格的に向き合っていると思います。
      そこに、かつてのスピルバーグ映画との違いがあるといえば言えると思います。

      この映画で描かれる近未来では、人間は指紋ではなく、「瞳」によって管理されています。
      地下鉄から乗り降りする者、商店街を横行する者、会社へ出入りする者など-------。

      便利さの裏に潜んだ、監視者の影にはゾッとさせられます。
      このように未来は、益々プライバシーが喪失された社会になっているという事を考えると、戦慄せざるを得ません。

      そこで、犯罪予防局が編み出したシステムです。
      妻の浮気に逆上して殺意を持った夫が、容赦なく逮捕されてしまうオープニングのエピソード。

      このエピソードの挿入は、単純な事例をもって、凶悪犯罪を事前に察知するシステムの有様を見せるだけが目的ではありません。
      このシステムが抱える"不条理"を、いきなりたきつけるものなのです。

      数時間後に殺人を犯すから、その前に身柄を拘束するなどということが、法律学的にも人道的にも許されるのでしょうか。
      考えただけでも背筋が凍るような社会です。

      ドラマは、二段階構造になっており、ジョン・アンダートンが本当に殺人を犯すのかを解明するまでが第一部で、第二部ではプリコグ(予知能力者)の欠陥に秘められた陰謀に迫っていきます。

      果たして、このプリコグの欠陥とは何か。三人のプリコグの間で予知映像が2対1に分かれた場合、一人だけが見た予知映像は、「マイノリティ・リポート(少数報告)」として棄却されてしまいます。

      つまり、棄却された方が真実の未来であったとしたら、冤罪で逮捕された人間が存在することになるのです。
      かくして、タイトルの持つ意味が明らかになってから、俄然ストーリーが重みを増してくるのです。

      我々の想像を遥かに上回るスピードで発達するIT社会。
      ところが、その発展が勢いを維持するのは、バグが許される範疇までであり、微塵のバグも許されない領域に踏み入った時、間違いなく壁にぶつかってしまうと思います。

      人間が作ったシステムに完全はあり得ません。しかし、人権や人命を扱うシステムに、亀裂は絶対に許されないのです。
      システムに支配された社会の落とし穴を描き出したこの作品の、未来に対するビジョンは、至極明快です。

      スピルバーグ監督が、こうした領域に深く踏み込んでいった背景には、スタンリー・キューブリック監督との交流や「A.I.」の製作も、何らかの影響を及ぼしているのかも知れません。
      優れたSFとは、とりもなおさず優れた社会派ドラマなのです。

      それにしても、各界のシンク・タンクを一室に集めて、半世紀後の未来がどうなるかを討論させ、それを映画に反映させるというアイディアは実に面白い。

      だが、もっと斬新なのは、商品広告をストーリー展開に直接組み込むという試みだ。
      この映画には、現在、急速な発展を遂げつつあるインターネット広告の進化形として、どこまでもネットワーク化された未来のCMがお目見えする。

      取り上げられたブランドは、トヨタの高級車レクサス、ペプシ、リーボック、ギネス・ビール、アメリカン・エキスプレス、カジュアル・ウェアのGAPなどだ。
      中には、このCMのためにお金を払った企業もあると言われています。
      おまけに、全社が広告製作に関する主導権を映画会社側に明け渡したそうです。

      こうした手法は一見、未来の映画製作の道標を示しているように映りますが、実際はそんなに簡単なものではないと思います。
      全ては"スピルバーグ"というネーム・バリュー、何よりその手腕に対する信頼性があってこそのことだろうと思います。

      この作品は「フューチャー・ノワール」として表現されたりしますが、その呼ばれ方通り、「フィルム・ノワール」ファンには非常に興味深い内容になっていると思います。

      まず、未来社会にフィルム・ノワールの伝統を持ち込むべく、あらゆるシーンが青みがかったグレーの色調、金属質のざらついた質感、コントラストの強い絵で統一されています。

      そして、フィルム・ノワールの最大の特徴は、抗う術のない運命に翻弄され、犯罪に手を染めていく人間の暗い側面を描いている点にありますが、この映画はそのような運命に立ち向かう自由意志を、未来人の姿に託しているのだと思います。
      スピルバーグ監督の真髄、ここに見たり!! です。
      >> 続きを読む

      2021/03/26 by dreamer

      「マイノリティ・リポート」のレビュー

    • 3.0

      感想川柳「罪を犯す 予知は抑止に なりません」

      TVでやってたので観てみました。_φ(゚Д゚ )

      2054年のワシントン。プリコグと呼ばれる予知能力者が未来の殺人を予知、犯罪予防局が未然に逮捕することで犯罪が90%減少していた。犯罪予防局のアンダートンは最もそのシステムを信じていたが、自分が見知らぬ男を殺すことを予知され、一転して追われる身に。彼はプリコグの一人を連れて逃亡するが……というお話。


      いわゆるアニメのPSYCHO-PASSみたいなものですよね?(見たことないけど)

      まず犯罪予知をするシステムが
      人間の予知能力という割と荒唐無稽なもの(‘ε ’)
      未来としてあるまじき設定では?

      問題はなんでアンダートンの未来の行動がああいう風になったのか?(´・(ェ)・`)
      ここの伏線はなかなか面白かったです

      2002年の作品だから今見るとあんまり未来感ないですけど

      当時は画期的だったのかな?(。-ω-)ノ


      この未来感を出すためにかすれたような描写にしてますが

      これってよくB級映画で使われる手法ですね( ・ω・)
      スピルバーグが元祖だったのか


      犯罪が100%予知できるという設定が
      逆に胡散臭さを感じてしまうなぁ( ゚A゚ )
      未来なのかオカルトなのか

      全体的に悪くはないけど目を見張るものはなかったかな( ´_ゝ`)

      やっぱりスピルバーグとトム・クルーズの組み合わせは苦手だなぁ( ´Α`)


      んでまず( ´∀`)/~~
      >> 続きを読む

      2021/01/19 by Jinyuuto

      「マイノリティ・リポート」のレビュー

    • 珍しく劇場で観た作品です。

      目玉コロコロ~(笑)

      2021/01/20 by ice

    • 3.0

      ついこないだ流行ったと思ってたのに、もう17年経ったのか・・・。

      光彩の技巧によって近未来の不安感がよく出てる。
      スピルバーグやはり超絶技巧、ということですかね。

      これだけの映画をまとめ上げる指揮力があるところが、
      スピルバーグの不動の強さだろう。 >> 続きを読む

      2019/12/20 by climax38

      「マイノリティ・リポート」のレビュー

    • 3.0

      情報を操るシーン、すごくかっこいい。

      大勢を救えて、もしかしたら一部に冤罪がある世界と
      たくさん死ぬけど人間の可能性に期待する世界

      操作できる立場の人がいるからシステムに欠陥があると言えるのかも。
      冤罪で捕まったらとんでもないと思うけど
      小さい子供がいる親の身としては未然に防げたら
      どんなにいいかと思ってしまう。
      >> 続きを読む

      2019/07/08 by ちっちゅう

      「マイノリティ・リポート」のレビュー

    • 近未来の世界観に目を奪われてしまいますが、意外と深い作品でしたね。

      ただ、目玉がコロコロのシーンが忘れられません... >> 続きを読む

      2019/07/09 by ice

    • コメントありがとうございます。
      人間の本質は変わらないってことなのかもしれませんね >> 続きを読む

      2019/07/11 by ちっちゅう

    • 5.0 ハラハラ 元気が出る クール

      これ、公開当時、映画館で見たのですが、大好きだったんですよね~。
      当時あんまり評判良くなかったように記憶しているのですが。
      私はめっちゃくちゃおもしろいと思った。

      目の手術後のシーンしか覚えてなかったせいか、二度目だけど初回と同じくらいハラハラドキドキ。やっぱりすっごくおもしろーい!と思った。

      あちこちで目をスキャンされて、個人情報が丸見え、どこにも逃げも隠れもできないっていう世界、公開当時、ひええ、と思ったけど、今やすでにそうなりつつありますよねえ。
      私なんて、きっとグーグルさんに生活のすべてを把握されているわ・・・
      そして、そういう自覚のない人が多すぎると思うの・・・・

      フィリップ・K・ディックは、SF読書量がハンパないSFファンの姉に言わせると、コテコテのSF作家ではない、という作家らしいけど(どういう意味かは不明)、私はとても好きで、わりと読んでます。この作品は読んでないけど。
      きっと映画とすごく相性の良い作家なんでしょうね。(映画とは別物だとしても)
      >> 続きを読む

      2019/01/07 by みけ猫

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