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紳士協定

Gentleman's Agreement
ジャンル: 外国映画 , ドラマ , アクション
公開: 1987/10/09
製作国: アメリカ
配給: 東宝東和

    紳士協定 の映画レビュー (最新順)

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    全2件
    • 5.0 切ない クール

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      この1947年のエリア・カザン監督の映画「紳士協定」の紳士協定とは、成文化した約束ではないが、暗黙のうちに関係者が互いに認め合っている約束事の事だ。

      この映画の場合は、アメリカにおける"ユダヤ人差別"がそれに当たる。ユダヤ人を差別していいとは誰も言わない。保守的な南部ならともかく、特に進歩的でリベラルの人の多い東部のインテリ層の社会ではそうだ。

      ところが現実には厳然とした差別が存在している。ユダヤ人だと分かると就職や結婚が難しい。予約しておいた高級ホテルが、ユダヤ人だと分かると解約されてしまうのだ。うわべでは差別は否定されているから、本当の理由は決して言わない。何かと他の理由をつけて断るのだ。

      主人公のルポルタージュ作家(グレゴリー・ペック)は、雑誌社から、そうしたユダヤ人差別についてのルポルタージュを依頼されるが、どのようにしてその実態に迫ろうかと考えた末に、自分はユダヤ人だと名乗る事にする。

      彼の名前はグリーンだが、グリーンバーグと変えてみる。このグリーンバーグというのは典型的なドイツ系ユダヤ人の姓なのだ。こうして名前を変えただけで、彼はいろんな差別を経験する事になり、子供もいじめられる事になるのだ。

      ユダヤ人差別を告発しようと言っているその雑誌社自体が実はユダヤ人だと採用されず、彼の秘書をする人になった女性は、実は自分はユダヤ人である事を隠して入社したのだと打ち明ける。

      妻に先立たれて子持ちのまま独身でいる主人公のグリーンは、この仕事を通じて社長の姪のキャシー(ドロシー・マクガイア)と親しくなり、恋仲になる。彼女はユダヤ人差別問題を取り上げる事を社長に提案した女性であり、当然、偏見のない進歩的な女性だと主人公は思っている。

      ところがある日、主人公の息子がユダヤ人の子と思われていじめられると、彼女は「ユダヤ人でなんかないのに!?」と言うのだ。まるで、ユダヤ人だったら差別されても仕方がないみたいに------。

      また、彼女の別荘を主人公が親友のユダヤ人に貸して欲しいと頼むと、断るのだ。自分はユダヤ人を差別はしないが、近所の人たちは暗黙のうちに差別をしているので、後でいろいろトラブルが起こるに決まっており、厄介だと言うのだ。

      そこで主人公の怒りが爆発し、あからさまに差別するものだけが差別しているのではなく、他人が差別をしている時、自分は関係ないというフリをして知らん顔をしている者もまた、差別をしている仲間なのだ、と。

      この映画は、現在の視点、立ち位置で観ると、少し古くさく見えてしまいます。その理由のひとつは、今日のアメリカではユダヤ人差別は大幅に改善されているために、これは昔の事というふうに見えるからです。もうひとつは、この主人公が実に理想主義的で、常に妥協なく正論を主張し、昂然と肩をそびやかせているためなのです。

      かつて古き良き時代のアメリカ人は、こんなふうに差別問題などを内に抱えながらも、つまり、いくらかの欠点はあるにしても、総体として自分たちは正義に根差して理想を追求している国民だという自信を持っていたのだと思う。

      そして、映画でこんなふうに、自分たちの社会の矛盾、不条理を堂々とさらけ出して"自己批判"できる事自体、自分たちが自由で勇気のある国民である証拠だと信じていたのだと思う。

      そして、この主人公を演じたグレゴリー・ペックは、そういう時代のアメリカの、そういう自信に満ちた姿を演じた俳優たちの中でも、代表的な俳優であったと思う。

      たんに真面目そうというだけでなく、意志が強そうで、曲がった事が大嫌いで、いつも相手に対して真っ向から正論をぶつけていくだけの信念と、悪びれない闘志を持っている人間なのだ。

      そんなポーズの一番似合う俳優であり、この「紳士協定」では、まさにそういう信念の人物を見事に演じていると思う。この彼の演技スタイルが、後に彼がアカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞した「アラバマ物語」での名演につながっていったのだと思う。
      >> 続きを読む

      2017/06/12 by dreamer

      「紳士協定」のレビュー

    • 4.0

      映画が公開されたころはまだ差別という考え自体がなかったそうで。
      それはそれですごい時代だと思うが、ユダヤ人への差別というある種タブーなことを映像化する勇気を見たい。

      実は出てくるのはクリスチャンでありユダヤ人ではない。
      だがライターが取材するのは反ユダヤの記事。
      そのため自身をユダヤ人として、人々の反応を見ることに。
      すると周りの態度はよそよそしくなり、遂にはライターの人生をも狂わせていく。

      差別に対して偏見の心をなくすにはどうしたらいいのか。
      そこに対して持つ正義という問いかけ。

      エリア・カザンとグレゴリー・ペックという骨太な組み合わせは、この物語を紡ぐのに大いに貢献している。
      >> 続きを読む

      2015/03/21 by オーウェン

      「紳士協定」のレビュー

    • >映画が公開されたころはまだ差別という考え自体がなかったそうで。

      そんな時代があったんですか!?
      しかもそんなに昔のことじゃないですよね・・・
      衝撃・・・。
      >> 続きを読む

      2015/03/21 by ただひこ

    紳士協定
    シンシキョウテイ

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