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モンスーン・ウェディング

Monsoon Wedding
ジャンル: ドラマ
公開: 2002/08/17
製作国: インド
配給: メディア・スーツ(パノラマ・コミュニケーションズ=メディア・スーツ 提供)

    モンスーン・ウェディング の映画レビュー (最新順)

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    全1件
    • 5.0 切ない 元気が出る

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      過去を再現する歴史劇、未来を舞台にしたSF、王侯貴族の生活、派手なカーチェイス。

      映画は、我々が体験できないことを味わわせてくれる魔法のランプだ。
      この前提を十分に踏まえた上で、敢えて言うと、映画が持つ最大の魅力は、それとは別のところにあるような気がします。

      現代のインドのニューデリー。主人公のラリットは、古い考えの持ち主だが、これまで仕事も家庭もきちんとしてきた男。
      今は、長女の結婚式の準備に余念がない。

      親戚が集まり、盛大な式になろうとしている。ところが、長女は人気キャスターと不倫中。
      式が近づくにつれ、顔が雲っていくのだった-------。

      この映画「モンスーン・ウェデイング」は、インドを代表する女流監督ミラ・ナイールによる群像ドラマの秀作だと思う。

      ラリット一家の長女アディティの結婚式を4日後に控え、親戚の者たちが続々と集まってきた。
      だが、花嫁は不倫の愛を引きずり、従姉は幼い頃の忌まわしい出来事で心に深い傷を負っているなど、衝撃的な事実が次々と明るみに出てくるのだった。

      一方で、いとこ同士が恋の駆け引きを繰り広げ、ウェディング・プランナーとメイドは微笑ましい恋を育むなど、あちこちでドラマが生まれていく-------。

      物語は、式が予定通り行われるのかというラインに沿って進むが、ミラ・ナイール監督の意図は、そこにはないと思う。
      ラリットの一族と使用人たちの人生をモザイク状に散りばめ、生のままで差し出すことにあるようだ。

      ここにはヒーローもお姫様もいない。ここにあるのは、ミラ・ナイール監督が普段、目にしているニューデリーの街であり、彼女の周囲にいる愛すべき人たちだ。
      適齢期を過ぎた独身男、料理好きの優しい少年、家族を支配したがる父親、忙しい夫に欲求不満の妻。

      携帯電話を手放さず、西洋の文化にかぶれ、恋に落ち込み、恋に震える。
      ここにあるのは、我々自身の姿であると思う。

      カメラは、ラリット一家の中に入り込み、彼らの生活と一体化する。
      我々観る者は、家族の一員になったような気分にさせられるんですね。

      また、ドラマの合間にニューデリーの街の様子が挿入される。
      何の変哲もない都会の風景なのだが、すでにラリット家の一員になっている我々は、これがたまらなく愛おしい。

      過去や未来に思いを馳せるのもいいだろう。
      しかし、この世の中で最も美しいのは、今のこの現実の瞬間なのだと思う。
      考えてみれば、過去も未来も現在の投影に過ぎないのだ。

      この映画は、喜びや悲しみなど、様々な人生模様を時にユーモラスに、時に切なく浮かび上がらせる。
      試練はあっても、人生は素晴らしいということを、歌と踊りで躍動感たっぷりに描き出した、爽やかな感動が広がる良質の人間ドラマになっていると思う。

      ベネチア映画祭の審査員たちが、この小品に金獅子賞を与えたのも、ありふれた日常の瞬間瞬間が、こんなにも輝いていることに心を打たれたからだと思いますね。
      >> 続きを読む

      2018/06/25 by dreamer

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