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暗くなるまで待って

Wait Until Dark
ジャンル: ミステリー・サスペンス , ドラマ
公開: 1968/05/01
製作国: アメリカ
配給: ワーナー・ブラザース・セブン・アーツ

    暗くなるまで待って の映画レビュー (最新順)

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    全8件
    • 5.0 ハラハラ

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      テレンス・ヤング監督の「暗くなるまで待って」を久しぶりに観たら、かつて観た時より面白かった。
      もともと芝居だった作品で、舞台がほぼアパートの中だけに限定され、緻密な脚本の妙と役者の演技で魅せる渋いサスペンスものだ。

      ハリウッド製の派手なスリラーに比べると地味に思えるかも知れないが、精密に計算し尽くされた脚本は、お見事の一言。
      だんだんと緊張感が高まっていき、最後には息をつかせぬ迫力で我々観る者を釘付けにする。
      CGもエロもグロも血みどろもなし。これこそ美しき職人技だ。

      主人公のスージーは盲目で、彼女の夫が麻薬入りの人形をたまたま預かってしまうことから、ギャングたちの抗争に巻き込まれてしまう。
      要するに、彼女のアパート内に貴重な麻薬入りの人形があり、それを手に入れたいギャングたちが、あの手この手でスージーを騙す、という話である。

      スージーを演じるのはオードリー・ヘプバーン、彼女を騙そうとするこわもてのギャングたちは三人。
      スージーの夫は、最初と最後に出てくるだけで、彼女の力にはなれない。
      彼女のヘルパーになるのは、小さな女の子一人だけだ。

      まず最初に、盲目のスージーの無力さが強く印象づけられる。
      すぐ目の前に落ちているものを拾うことさえできず、灰皿の中で紙がくすぶっているだけでパニックになり、警察に電話して「部屋の中で何かが燃えてる! 助けて!」と叫ばなければならない。

      あまりにもか弱い存在だ。それからおもむろに、このスージーを脅すためにアブナイ男三人が登場する。
      この三人の使い方も実にうまい。

      ロートとトールマンとカーリノの三人だが、最初はトールマンがメインになってスージーに接し、ロートは脇に回る。
      トールマンは、ギャングの一味だがどこか侠気がある男で、実際にスージーの立場に同情し、手を引こうとする。
      すると不気味で残酷な男ロートが前面に踊り出して、終盤の容赦ない恐怖を盛り上げていく。

      ラストのロート対スージーの対決は、様々なアイディアを盛り込んだ直接的なアクションで見せるが、前半のトールマン対スージーは心理戦だ。

      トールマンの嘘にあっさりと騙されてしまうスージーだが、その後で少女グローリーとの連携がうまく活用される。
      あの「電話のベルを二度鳴らす」という仕掛けで、スージーが真相に気づくくだりは、非常に巧いと思う。

      そして、有名なあのラスト。絶対絶命を悟ったスージーは、無我夢中でアパート中の電灯を壊して回る。
      暗闇が、彼女を守る最後の砦となるのだ。

      アメリカでこの映画が上映された時、このシーンでは、映画館中の電灯が消え、実際に客席が真っ暗闇になったそうだ。
      心憎い趣向である。そういう状態でこの映画を観たら迫力は倍増だろう。

      冷酷な殺し屋ロートが、盲目のスージーを容赦なく襲うクライマックスに盛り込まれた、サスペンスを盛り上げるためのアイディアの量は、半端ないものがある。

      マッチとガソリン、ステッキ、そして冷蔵庫。あらゆる小道具大道具が、驚くべき展開を担う。
      そして、追い詰められるスージーの絶望の演技と、名優アラン・アーキン演じるロートのサディスティックな凄み。

      今観るとそこまで強烈なことは何もしていないにもかかわらず、もの凄く、非常に残虐でサディスティックな印象を醸し出す。

      もちろん、それは華奢なヘプバーンの恐怖に打ち震える演技の見事さにもよるものだが、それまでの伏線がガッチリ効いているからでもある。

      リアリティという意味で言えば、ギャング三人が盲目の女性一人を相手に、あそこまで手の込んだ芝居を打つだろうかとか、スージーがああまで懸命に人形を守る理由がないなど、突っ込みどころはあるが、これはリアルな犯罪映画というより、パズラーに近い人工的なエンターテインメントなんですね。

      緻密な設定と伏線が、ジグソーパズルのように噛み合って、サスペンスを醸成する、知的遊戯なのだ。
      そういう意味において、これは精緻な脚本と演出によって、職人的に作りこまれた、見事に知的なサスペンス映画の傑作であると思う。
      >> 続きを読む

      2021/09/29 by dreamer

      「暗くなるまで待って」のレビュー

    • 評価なし

      夫が見知らぬ女性から預かった人形には麻薬が隠されていた。その人形を取り戻そうとして三人の男が入れ替わり立ち代わりアパートへやって来て、盲目の人妻から人形の在り処を聞き出そうとする。

      2020/03/03 by Silencer

      「暗くなるまで待って」のレビュー

    • 4.0

      本作がなければドン・ブリもナタリー・ドーマーの新作インビジブルもなかったはず.よー知らんけど.
      再視聴ではあるが40年ぶりくらいなんでほぼ初見.たぶんテレビで放送したのを観たはず.40年前,一般人が過去の映画を観る手段はそれしかなかったんだから.まさに暗黒時代.いやホント今はいい時代だよ.過去の名作を家から出ることなく好きな時間に無料で何度も視聴できるなんて,40年前小学生だった私に語っても信じてもらえないだろう.
      よもやま話はこれくらい.
      人形を探すまでの経緯がめんどくさいが気にしない.ヘロインが沢山詰め込まれた人形がサム・ヘンドリクスの手に渡り自宅に.でもいつのまにか無くなってて,どうしたんだろうって所に,マイク・カリーノ・ロートの三人組悪党登場.留守中家探ししてたら嫁はんのスージー帰宅,ヤヴェぬっ殺すかって算段,でもスージーが盲人であると知り,一旦退却.日を改めて人形を見つける為の3人の小芝居が始まるのだが・・・
      スージーの凛々しさと可愛さに魂が吸い取られる.家にこんな嫁はんいるんだったら毎日でも帰宅するだろう(うん,そうだね).そのスージーは1年前の事故が原因で全盲に.なので,これからも生活できるのだろうかという不安を感じつつ,他の感覚は鋭敏に.この特性を活かした脚本もイカしてる.例えば,「なんで刑事さんは手すりや冷蔵庫拭いてたの?」って台詞に心が軽くざわついた.
      ざわついたといえば,旦那の友人だと信じていたマイクが悪党の一味とわかったとき,電話線が切られていると知ったとき,ロートが家にガソリン撒いたときに見せたスージーの絶望した表情.うわぁどうなんねん!っていう気持ちと嗜虐的嗜好が綯い交ぜになった想いが自分の中で励起し,変な意味でもざわついた.あれはスージー,というか中の人が可愛すぎなんだよ.
      そのロートとの暗闇の攻防も素晴らしい.深黒からマッチの明かりそしてまた深黒への繰り返しにはゾクっとなるし,ロートが冷蔵庫内灯を利用それを音で判断するスージー.腹部を刺されたロートが復活することなんて想像できるのにそれでも驚いた.リアタイで劇場鑑賞した連中ってあそこで悲鳴あげたろ.そうに決まってるわ.
      繰返すが過去の名作を観たいときに視聴できる,ほんといい時代になったもんですわ.
      >> 続きを読む

      2018/08/17 by 叡福寺清子

      「暗くなるまで待って」のレビュー

    • 3.0

      ほとんどが部屋の中でのシーン。登場人物もごく限られておりストーリーで見せていく。もともと舞台作品とのことで納得。飽きずに見れた。

      2016/04/25 by seablue

      「暗くなるまで待って」のレビュー

    • 評価なし

      以前からタイトルを見て気になっていた作品。実際に鑑賞するとオードリー・ヘップバーンの役の盲目の女性の動きが早いので、「本当に目が見えない人なのか?」と思わず疑ってしまう。ただ、話としてはオードリーが機転を利かせて犯人に立ち向かう点は非常に良く、面白いなと思った。作品を見た感想はこんなところです。

      2016/02/18 by おにけん

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