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原作は面白いらしいがあえて未読で鑑賞。噂によると随分と脚色が施されて、かなり原作とは違うテイストらしいのだが、それも頷ける中身であった。南アフリカの情勢調査のため潜入した傭兵のシャノン。だが国の強制によって拷問をかけられ、命からがら帰国。そこでシャノンは傭兵仲間を集め、再び潜入しクーデターを起こすことに。戦争映画という括りなのだが、戦争よりもまるでアクション映画のよう。特に終盤の戦場でのアクションは物量を生かしたため、現実度は限りなく低い。見どころは全編で存在感を出すクリストファー・ウォーケンぐらいのものか。 >> 続きを読む
2017/08/20 by オーウェン
「戦争の犬たち」のレビュー
このレビューはネタバレを含みます。 この映画「戦争の犬たち」は、「ジャッカルの日」「オデッサ・ファイル」などのベストセラー作家フレデリック・フォーサイスの原作の映画化作品。原作の小説で描かれた、綿密なデータに裏打ちされたストーリーを簡潔にまとめ上げた脚本もなかなかいいが、TV出身のジョン・アーヴィン監督の歯切れのよい的確な演出は、名手ジャック・カーディフの撮影と相まって、面白い作品に仕上がっていると思う。西アフリカの独裁国を舞台に、英国の大資本から政権転覆を依頼された4人の傭兵たちが暗躍するアクション・アドベンチャーで、おのれの"戦争プロフェッショナル"としての技能を売って、世界各地の動乱の中へ飛び込んで行く傭兵たちの生態は、まず、主役のシャノンを熱演するクリストファー・ウォーケンによって、その存在感が打ち出される。この映画の冒頭が実に素晴らしく、中米の某国から傭兵たちが逃げ出すエピソードだ。たった数分間のシーンだが、負傷した仲間をかばい、難民を押しのけ、飛行機に乗り込んで、激しい砲火の中を左右に揺れながら脱出するまで、実に快調なテンポで、これから始まる物語にワクワクさせるような期待を抱かせる、秀逸なプロローグと言っていいと思う。そして、アクション活劇の出来不出来を左右するのは、主人公を演じる俳優の肉体で決まると思っているが、傭兵のリーダー役のクリストファー・ウォーケンは一見やさ男ながら、裸になると意外なほど筋骨隆々で、おや、この男は、と思わせ、そういう目で観てみると、真の戦争プロフェッショナルはこんな男かもしれない、と思わせるほどの奇妙な存在感があるのだ。今、ようやく自国の戦争に終止符を打ったアメリカに住みながら、シャノンの肉体は、戦闘の刺激を放棄できなくなってしまっているのだ。この映画の冒頭のシーンで、命からがらアメリカへ帰還し、一市民としての生活へ戻ったシャノンの心身は、ずたずたに引き裂かれている----。なすこともなく、生気を失った顔を、侘しいアパートの一室にうつむけ、別れた妻へ電話をかけるシャノンの孤独が、クリストファー・ウォーケンの痩身蒼白の風貌から滲み出てくる。そして、彼らは再び、西アフリカの黒人独裁国の動乱に身を投じていく訳だが、その間、アメリカ・フランス・ベルギー・イギリスと舞台が移り変って、サスペンスが盛り上がっていく。ただ、残念だったのは、映画の場合、時間の制約があるせいか、準備段階が駆け足すぎることで、傭兵たちのプロフェッショナルたる側面が、十分に浮かび上がってこないことだ。フレデリック・フォーサイスの原作では、むしろこちらの方に、よりページを費やしたぐらいで、いかに武器を集め、送り込むか、そのディテールが描かれないと、傭兵ものとしてはどうしても喰い足りない気がするのだ。それから、最後の戦闘シーンが意外にあっけないことも、多少不満が残ってしまう。アクション・アドベンチャーの大傑作の「ナバロンの要塞」のような作品を知っている今、現実の写し絵としてなら、この映画のようなものかも知れないが、アドベンチャー・ドラマならば、もう少し盛り上がりが欲しかったと思う。それにしても、このような戦争もののアクション映画は、どんなに薄っぺらな活劇でも、砲火が炸裂するだけで、血沸き肉躍るのは不思議な気がしてくる。戦争活劇映画なら、画面いっぱいに、そのディテールを描いてくれればいいという気にさえなってくる。そして、そこに"死の影"を漂わせた男たちがいれば、これ以上、言う事は何もない。 >> 続きを読む
2017/01/04 by dreamer
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戦争の犬たち センソウノイヌタチ 映画 「戦争の犬たち」 | 映画ログ
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