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ひと月の夏

A Month in the Country
ジャンル: ドラマ
公開: 1989/08/25
製作国: イギリス
配給: ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画

    ひと月の夏 の映画レビュー (最新順)

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    全1件
    • 4.0 切ない クール

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      第一次世界大戦で心に深い傷を負った青年バーキン(コリン・ファース)は、教会の壁画を修理するためヨークシャー地方の田舎町にやって来る。そこには、若く美しい牧師の夫人(ナターシャ・リチャードソン)と、教会の庭で墓掘りをしている青年ムーン(ケネス・ブラナー)がいた。

      このバーキンとムーンという、若すぎると言っていい年齢の青年たちでありながら、彼らは普通の青年の何十倍もの責め苦を背負っているように見え、観ている私は、この映画が何かに耐えているような、祈りにも似た感情で満たされていることを感じてしまうのです。

      しかし、そういった感情は、決してセリフやアクションで説明されることはなく、全ては、象徴的に感じるように作られており、そのことを観ている者が理解してくれなくても、それでいいんだというような、どこか諦観に似たものまで漂わせているのだ。

      ムーンも大戦の生き残りの元兵士で、苦い記憶を抱えていた。そして、この三人は、束の間のふれあいで心を休め、夏の終わりとともに別れていく-----。

      この映画は、とにかく不思議なムードの映画だ。これといってストーリーがあるわけではなく、戦争で心に傷を負った二人の青年が、わけあり風の若く美しい人妻をはさんで、ひと夏を過ごすというだけのものだ。

      緑輝くヨークシャーの風景の明るさと、彼らがじっと耐えている過去の暗さが対照的で、それが絵になり、詩になり、物語になるのだと思う。

      青年たちの心の傷がどういうものだかは、ぼんやりとしか描かれず、そういう過去を暴くことがこの映画の目的ではないのだ。そして、バーキンが修理する教会の壁画に描かれた人物と、ムーンが掘り起こす石棺の中の人物が同一人だったという謎解きも、とりたてて意味があるわけではない。この映画に対して、具体的な追求は野暮というものだろう。

      それぞれの過去に耐えている若者たちの、"精神世界の美と静寂"。彼らの過ごす"夏の息づかい"が、とてもセクシーだ。
      >> 続きを読む

      2017/07/02 by dreamer

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