レジェンド・オブ・ザ・リビング・デッド　ＬＥＧＥＮＤ　ＯＦ　ＴＨＥ　ＬＩＶＩＮＧ　ＤＥＡＤ

この映画は凄い、見終わった直後、全裸で小高い丘を駈け上り「人間って奴は素晴らしい！！」と叫び出したくなる事間違いなしのユルユル、グダグダ映画。

いや話は概ねわからない事はない、だが何でこんな穴だらけの話になったのかが全くわからないのだ。科学的な謎なんかこの映画に比べたら大した謎ではない様に思える位の謎なのだ。


その中でも凄いのは謎のカルト集団から抜け出して追われているのに、時間つぶしの為に日焼けサロンに行くくだりなんか理解に苦しむどころではない、実のこの不自然なシーンなのに登場人物はさも当たり前の様にコレを行うのだ。このシュールな感じに頭はクラクラさせられるのである。

黒人のオッサンが箱になり、箱を開けに頼みにいく賢いと思われる変人の行動、本当に賢いのか？なんか力業ではないか？

またちっともピンチにみえない敵の本拠地への襲撃シーン。最後まで観るとコレは中年オッサン達が愉しんでいる戦争ごっこというアトラクションでしたというオチがつくのではないかという感じが頭をよぎりまくりなのだ。それ位緊張感がないし、あまりにもファンタジーな感じなのだ。

もうそこかしこに緊張感欠如している、だが此所まで無いと有る意味コレは凄いと言うことになる。そうそう此所まで酷い映画を作れるモノではない、酷い映画は山ほどある、しかし此所まで緊張感が皆無の映画は中々ない。観ている側も弛緩していくウンコ漏らすのでは無いかという位に脱力していく。

確かにほとんどの人にとってこの映画は観る価値もないし、観たら怒る映画だと思う。だがこの弛緩しきった映画、独特の味わいがあるのだ。人生に疲れた人が観るのには良いと思う。誰も頑張れと言わないし、愛だ勇気だというようなウザイスローガンもない。人生の役に立つようなメッセージなんか何も無いのだ。其処にはユルユルのパンツの如き幸せが有るだけなのだ >> 続きを読む

2014/10/09 by 隼５郎

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