ザ・ヴァンパイア　残酷な牙を持つ少女

  このレビューはネタバレを含みます。
字幕鑑賞

■あらすじメモ
ヤク中の父を持つアラシュ。
麻薬の売人が家に来ると、金を返さない父の代わりに、アラシュが必死で働いて買った良い車をもっていってしまう。
アラシュは金持ちの庭師として働き、その娘の部屋でピアスを盗み、売人に車を返してもらうための取引材料にしようとした。
売人は娼婦を邪険に扱うと、金もやらずに車から追い出す。
悪い人間ばかりを殺す吸血鬼の少女は売人を襲い、アラシュはその事件に乗じて車を取り返し、麻薬の入ったケースを盗むと、それを売って金を稼いだ。
少女は乞食の少年に、良い子で居ないと殺しにいくよと脅す。その時少年が置いて行ったスケボーをもらうと少女はなんとなくそれを気にいる。
金持ちの娘が電話で話していた仮装パーティーに吸血鬼の格好で出かけたアラシュは、娘の挑発に乗って初めてヤクをひとつ口にする。
朦朧とした帰り道、吸血鬼の少女に出会い、少女の部屋に招かれ、静かな時を過ごす。
二人は惹かれあっていった。
アラシュは盗んだピアスを少女にあげると、ピアスの穴を開ける。
娼婦は、売人の車と勘違いしてアラシュの車に傷をつける。それを見ていた少女が、娼婦の家に招かれて話をする。
禁断症状の父が部屋で暴れているのを見かねたアラシュは父に金と薬を投げつけて、飼い猫とともに父を家から追い出す。
その夜、娼婦の家に行った父は、嫌がる娼婦に無理矢理ヤクを打ち、ベッドに入る。
悪事を察した少女が娼婦の家に出向くと父を襲う。少女は娼婦とともに死体を外へ出すと、父の連れていた猫を引き取った。
乞食の少年に連れられて、アラシュは父の死を知り、少女と一緒に街を出ようと決意する。
少女の部屋に行くと、そこには死んだ父に託したはずの猫がいた。
車で出発し、途中でアラシュは車を停めると一人考える時間を作った。おそらく全てを察したであろうアラシュは、それでも少女とともに生きて行くことを決意し街を出て行く。

■所感メモ
ハッキリとしたモノクロの画面がとても美しく、ジェントルセピアのモノクロ版というよりはダイナミックモノクロ？みたいなコントラストがしっかりした感じはお洒落で、俳優や女優たちの美しさをより際立たせている。
静かな雰囲気や映像で魅せるストーリーがとても魅力的で、かなり満足な作品。
吸血鬼設定にはそこまで重要度があったようには思えなかったけど、ミステリアスで思考が分かりにくい少女を演じるための決定的なキーではあったように思う。 >> 続きを読む

2017/09/25 by yonami

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