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ラヴ・ストリームス

Love Streams
ジャンル: ドラマ
公開: 1987/10/17
製作国: アメリカ
配給: シネセゾン

    ラヴ・ストリームス の映画レビュー (最新順)

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    全1件
    • 5.0 切ない クール

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      "ひとりの独身の中年の小説家と結婚生活に破れた彼の姉が織りなす心理の綾を、ジョン・カサヴェテス監督がスタイリッシュで魅惑的な映像の中に綴ったムーディーな作品 「ラヴ・ストリームス」"

      この映画「ラヴ・ストリームス」は、日本では「グロリア」くらいしか知られていない、インディペンデンス映画の伝説的な監督ジョン・カサヴェテスが監督と出演も兼ねて撮った作品です。

      中年になっても身を固めずに勝手気ままな生活を送っている小説家(ジョン・カサヴェテス)と、結婚生活に破れた彼の姉(ジーナ・ローランズ)が織りなす心理の綾を綴ったムーディーな作品で、夜を漂う楽しみ、苦しみを知った、"大人のにおい"とでも表現したい雰囲気が、映画全体を支配しています。

      例えば、カサヴェテスが目いっぱいお洒落をしたガールフレンドの母親と浮かれた顔でダンスをするシーンのしゃれっけなど、遊び心もあり、主人公の二人を捉える、自身監督でもあるカサヴェテスの大人の厳しさと寛大さを見つめる醒めた眼差しを感じる事が出来ます。

      夫と娘に捨てられて、ややノイローゼ気味のローランズは、「人生にはバランスが大切なのよ」が口癖になっていますが、この映画は、自分の中に大人と子供の二つの世界を抱え込んで、さまよい続ける人間たちのドラマになっているのだと思います。

      カサヴェテス監督は、そんな彼らを川の流れにたとえて描こうとしています。つまり、本当の自分を求めてさすらう男女の感情の流れは、ある時は激しく、またある時はおだやかですが、決してとどまる事などあり得ないと考えているかのようです。

      それらの流れはクロスしながら時々水しぶきを上げますが、カサヴェテス監督は、「流れはこうあるべきだ」的な結論を下そうとは考えていないような気がします。

      その証拠にこの映画は、大雨の夜にローランズが雨によって流されていく、つまり、旅立つところで、唐突に、いきなりポツリと終るのです----。

      ローランズの開いた傷口の治癒法は、結論として暗示されないままです。しかし、この映画を観終った後、実に心地良い気分にさせられたのは、自分の流れに忠実であろうとする主人公たちの"愛すべき純粋さ"が、スタイリッシュで魅惑的な映像の中に溶け込んでいたからだろうと思います。

      つまり、どこか人間臭い欠点を持つ人々を、愛情を込めて見つめる過程をこそ、カサヴェテス監督は大切にしているような気がします。

      なお、この映画は1984年度の第34回ベルリン国際映画祭で、最優秀作品賞に相当する金熊賞を受賞しています。
      >> 続きを読む

      2016/07/22 by dreamer

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