こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 映画ログ - 映画ファンが集まる映画レビューサイト →会員登録(無料)

理由なき反抗

Rebel Without a Cause
ジャンル: 外国映画 , 青春 , ドラマ , アクション
公開: 1956/04/05
製作国: アメリカ
配給: ワーナー・ブラザース

    理由なき反抗 の映画レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順 すべての映画レビューとコメントを開く
    全5件
    • 5.0

      承認印をもらいに行くたびに「なんで?理由は?あるの、ないの?」と聞いてくる上司がいて、わかってるくせに鬱陶しい人だな…くらいに思っていたんですけど、あるとき「あ、理由なきハンコか!」と思い至って、つまり小生が映画好きと知っての悪ふざけだったわけですね。勘の鈍い若人でありました。それにしてもウツボさん、元気にされてるかしら?

      ニコラス・レイです。ゴダールをして The cinema is Nicholas Ray. と言わしめた、あの。かつてリーバイスのCMで印象的なシーンが使われた『理由なき反抗』。ジェームズ・ディーンを神話化する世評に必ずしも同調できたわけではない小学生には無理からぬことで、「不良のヤンキー(アメリカ人)」くらいに思っていました。そのくせ中学生になって背伸びしてリーバイスのジーパンを試着したときの丈の合わなさぶりには激しく傷ついたもので、小生の、身体に対するコンプレックスとJ.D.は遠からず結びついていたように思います。いや、あのCMを観て育った男の子たちは少なからずそうだったのでは。

      ちなみに大人たちが「スターだ」「スターだ」と称賛するあまり期待値が上がりすぎて、テレビで初めて観た時に「思てたんとちがう」となった筆頭が、美空ひばりと三船敏郎。余談ですが。

      世評芳しくない『ラ・ラ・ランド』ですが、小生は好きです。ハッピーエンドを期待した人には肩透かしだったかもですね。同時期に公開されたウッディ・アレンの『カフェ・ソサエティ』にしかり、成就されなかった恋愛の記憶の一つや二つ、誰しもありますでしょう。男はあのように過去を懐かしむ。さて女は? やはり男は「名前をつけて保存」で、女は「上書き保存」なのかしら。いやいや、焼け木杭になんとやらの例は五万とありまする。

      で、『ラ・ラ・ランド』を観る前に、『理由なき反抗』を観ておくべきだったと。軽く後悔しております。エマ・ストーンがライアン・ゴズリングに囁きます、I have an idea. と。映画館を抜け出して、暮れなずんだ丘を車で登っていく。左から現れた車を追ってカメラが右にパーンすると、かのグリフィス天文台が現れるわけですが、このシーン、寸分の狂いもなく『理由なき反抗』のシーンをなぞっている。『理由なき反抗』を事前に観ていたら、間違いなくこの時点で心を鷲づかみにされていましたでしょう。『ラ・ラ・ランド』のこのシーンについてはまた分析する機会もありましょうから、余韻はほどほどにして、ジェームズ・ディーンですよね。

      グリフィス天文台が舞台になるのはその通りなのですが、借景にとどまるどころではない。映画の序盤で高校生たちは課外授業でこの天文台のプラネタリウムを観にいきます。遅れて入館する転校生のジェームズ(役名も同じ)。ここでの不良少年たちとの絡みが布石となって、かの有名なナイフの決闘、そして映画史に燦然と輝くチキンレースに連なっていく。さらに終盤で、再びグリフィス天文台とプラネタリウムは大きな役割を果たすことになります。

      宇宙の営みと比して、人のそれはなんと儚いものか。作り手はそう言いたいのでしょうか。いいえ。むしろその逆でしょう。だからこそ『ラ・ラ・ランド』の作り手は、エマとライアンを宇宙にまで舞い上げて、影絵となった彼らを天の川に沿って踊らせることでオマージュを捧げるのです。ちなみに影絵のエマとライアンは左手から現れる地球の影に飲み込まれるのですが、ここで不覚にもテレンス・マリックの『ツリー・オブ・ライフ』の一場面がよぎる。生命讃歌のありようの、このなんたる違い!

      それはそうと、『理由なき反抗』の終盤は、胸を掻きむしらずにはいられません。切ない切ないシーンの連続です。いえいえ、中盤、父と母の面前で理由なき反抗の「理由」を泣きながらあらわにするジェームズの演技にもうすっかり虜になっていますからね。終盤は、ジェームズ・ディーンの神がかった演技をじっくり堪能する時間といっていいでしょう。時に耳障りな笑い方もするJ.D.ですが、
      『エデンの東』でも見せた、あのわななきですよね。「わかるよ、ジェームズ、わかるよ…」そういいながら小生も一緒に号泣するわけです。気持ち悪いですか? でも、年齢でバッサリ子どもと大人を区切られたんじゃ、こんな不当なこともありません。惑いっぱなしの40代なんてそこらじゅうにいるし、天命を未だ知らない50代もしかり。アントワーヌ・ドワネルよ、ジム・スタークよ、これは人生訓として教えておいてあげましょう。いくつになっても、「大人」はわかっちゃくれないんですよ。ちなみにジェームズ・ディーンはこの映画の公開を待たずに亡くなりました。享年24歳。

      しかしニコラス・レイの映画ですからね。映画作法についても軽く言及しておきたい。この映画であたかもニコラス・レイは「3」という数字にこだわっているようだ。ジムの葛藤は父親と母親に挟まれることで繰り広げられるし、廃屋に逃げ込むのはジムとジュディとプレイトウの3人で、これを追う不良少年たちも3人である。だからこそ父も母も奪われて家政婦と二人きりで豪邸に住まうプレイトウは安定を欠くがために最後の最後で罰せられるのだろうと嘯いてもみたくなるのだが、おそらくはシネスコープという画角が作り手に強いた安定の数字なんだろうとは、これまた素人推理。前景、中景、後景に人を配置することで奥行きが生まれ、かつは横に長い画面が間伸びしない工夫。そうであればこそ、左右対称の翼を持つグリフィス天文台が舞台に選ばれもしたのか、と。

      まぁ、作品の分析なんてどうでもいいかもしれません。あまりにも有名なシーンが続くので、たとえていうなら、ピラミッドやパルテノン神殿を実際に目の前にしたときの感覚に近いでしょうか。

      やっぱり古典を観ないと、本当の意味で映画を堪能することはできませんね。
      >> 続きを読む

      2021/05/03 by Foufou

      「理由なき反抗」のレビュー

    • 「前、中、後景」の画面構成の件がレヴューの中にあったので、昔書いた自分のレヴューを思い出したので、その中からの引用をここに出します。よければ、お読みください:

      「...拳銃密売屋の情婦を警察署で尋問しようとして三船刑事が取調室に入ると、そこには既に老練な刑事・志村が例の情婦と一緒にアイスクリームを舐めまわしている。取調室の入口に広い肩幅の三船の後姿、その後方・右に例の情婦、左に志村。この縦三つ割り画面が、三船が部屋に入ると同時に展開して、今度は、前景右に情婦、中景中央に志村、後景左に三船が入るという具合で、画面は前面右から左後方へと抜ける。撮影の腕が光る。この時期の黒澤は、室内場面については、映像構成の上で縦・横をそれぞれに三つに、合計九分割して、これを組み合わせるという手法を使っているようである。この映画のあとの室内場面についてもこの原理が当てはまるようであり、この当時の黒澤の映像構成の美学がこの捉え方でよく解明できるのではないだろうか...」

      ということで、黒澤の刑事物の古典『野良犬』(1949年作)、この観点から再度ご覧になってはいかがでしょうか。
      >> 続きを読む

      2021/05/04 by Kientopp55

    • ありがとうございます!

      2021/05/04 by Foufou

    • 3.0 クール

      ジェームズ・ディーン。失われし銀幕のスター。彼がとうに死んでしまった後でも彼の伝説は生きていた。「ジェームズ・ディーン」の名はカッコイイ男の代名詞だった。美しくて不良でどこか幼く脆い。男も女も異なる魅力でひきつけられる青年の代表として。青春の儚さのシンボルとして。悲劇のヒーローの物語の主人公として。
      昔テレビや雑誌で彼をちょくちょく見かけたから彼の顔を知らない人は当然どこにもいなかった。
      でも子供の私は映画の良さはまったくわからないままだった。
      ようやく重い腰を上げてこの映画を観賞した。

      「理由なき反抗」…???「理由」あるじゃん。

      見た目今の高校生よりもずっと大人。だけど中身は中坊。
      メインの3人が全員ファザコン。
      親に対する不満や愛情のすれ違いに大人になりつつある自分に苦しみパニックを起こしている。
      ジム(J・ディーン)は理想の父親像を父に求めてイライラしている。母親の権力が強すぎて優柔不断に見える父に家長として自分の尊敬できる男になってほしいのだ。
      ジュディ(ナタリー・ウッド)は色気づいた娘に戸惑い幼い弟をかわいがる父親に愛されていないという欲求不満を抱き、不良化して反抗することで振り向かせようとしている。
      プレイトウ(サル・ミネオ)は両親に捨てられ精神的におかしくなっており優しさを感じたジムになつき、父親代わりになってほしいと願っている。

      父権制度の復権を意図した、かつ時代を象徴した映画だったのだ。

      プレイトウの表情が異常なので知的障碍者の設定かと思った。
      哲学者プラトンから名をとったプラトー(Plato)には同性愛者という裏設定があった。
      その話を知って、なるほど。彼はジムに恋をしていた。絶望的で危険で絶対的な恋。だからとってもあの子の行動と表情が妙に思えたのだ。

      今ではこの映画の価値はジェームズ・ディーンの演技力を堪能するには最適という点にある。
      また「チキン・ラン(Little chickie-run.)」のシーンが有名だが、オマージュとして『Back to the Future』が知られている。
      ちょっと意識してみてみたが、レースそのものではなくケンカに至るセリフのやりとりや演出効果が、いかにも。って感じ。

      『理由なき反抗』
      JIM: Meaning me? Chicken? You shouldn't call me that.
      BUZZ: Hey! Chicken Little!
      JIM: You crud chicken! You're wasting our time!

      『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
      Biff:What's wrong, McFly? Chicken?
      Marty:What did you just call me?
      Biff: Chicken!
      Marty: Nobody! Calls me... chicken.

      観る限り私が生まれるよりもずっと昔の映画だとはちょっと思えないのだけれども。カラーフィルムで撮られた映画だということもひとつ。ジェイムズ・ディーンがファッション的に今でも通用するスタイリッシュな姿なのも理由だろう。それも全部含めて名画なんだろうなと思うのだけれど。大昔に思えないからこそ、物足りなく感じるのはちょっと辛い部分かも。それは映画に失礼だから。
      でも、これで感動しろと言われてもね。このストーリーでは…。というのは率直な感想です。
      実はこの映画の当初の計画ではロバート・リンドナー医師が著した心理学の研究書「理由なき反抗 - 犯罪精神病質者の催眠分析」が原作の予定だったらしいです。
      >> 続きを読む

      2016/04/02 by 月うさぎ

      「理由なき反抗」のレビュー

    • 3.0

      時代感覚の違いは感じつつ・・半世紀以上も前なんだね。色あせない。

      2015/11/07 by kaiteru

      「理由なき反抗」のレビュー

    • 3.0 切ない クール

      かっこいい

      2015/08/14 by fuin32

      「理由なき反抗」のレビュー

    • 3.0

      とにかく若者がもがく映画。
      ジェームズ・ディーン演じるジムももがきまくって大人たちに何かを伝えようとするけどジムはそれがなんなのかすら自分でもわかっていない。そういった感じがとても良かった。

      2015/06/04 by きりゅう

      「理由なき反抗」のレビュー

    • ジェームズ・ディーンの作品は、まだひとつも観たことがないのですが、全部観たい!と思っています。

      中でもとくに観たいのがこの作品です♪
      >> 続きを読む

      2015/06/05 by ice

    • ジェームズ・ディーンの演技がとても熱くて見応えがありました!

      2015/06/06 by きりゅう

    理由なき反抗
    リユウナキハンコウ

    映画 「理由なき反抗」 | 映画ログ

    会員登録(無料)

    今月のおすすめ映画
    読書ログはこちら
    映画ログさんのラック

    最近チェックした映画