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このレビューはネタバレを含みます。 このジョン・フォード監督の「捜索者」は、かつてハリウッド映画100年を記念して選ばれた、アメリカ映画ベスト作品の中で、西部劇部門のベスト1に選ばれたことのある作品だ。南北戦争の3年後、ジョン・ウェイン扮するイーサン・エドワーズは、放浪の末に兄の家に帰って来た。久し振りの再会を喜ぶのも束の間、彼の留守中に兄一家がコマンチ族に襲われ、虐殺されてしまい、ナタリー・ウッド扮する末娘のデビーだけが、殺されずに連れ去られていた。イーサンは、インディアンの混血青年マーチンと共に、コマンチ追跡の果てしない捜索行に出発する。こうして何年もの間、二人はインディアンの居留地を捜し続け、遂にデビーを発見するが-------。ここには、「荒野の決闘」や「黄色いリボン」に描かれたジョン・フォード監督本来の持ち味のヒューマニズムはない。全編を通して浮き彫りにされるのは、主人公イーサンのインディアンに対する凄まじい憎悪と、飽くなき執念だ。それにしても、デビーを荒々しく抱き上げたイーサンが、「家に帰ろう」と優しくささやく、あの崇高なまでに美しく感動的なシーン。冒頭のタイトルとラストに流れる、さすらいの人生を歌った主題歌と共に、哀愁を帯びたジョン・ウェインの孤影が、切なく胸を打つ。インディアンにさらわれた少女(それは彼の初恋の女性の娘なのだ)を奪い返すために、果てしない追跡を続ける男の執念のドラマを描いたこの映画は、おそらく、ジョン・ウェイン主演の西部劇の中でも、最も悲痛で美しい作品だと思う。 >> 続きを読む
2020/09/12 by dreamer
「捜索者」のレビュー
南北戦争が終わった1868年のテキサス。久しぶりに故郷の弟一家を訪れたジョン・ウェイン。弟の妻と二人の姉妹、長男が出迎える中、インディアンと白人のハーフである若者に対しては冷たい態度を見せている。ある日、牧師の応援の要請で他の牧場で盗まれた牛の奪還に向かうジョン・ウェインと混血児の若者。しかし、それは彼らを遠くにおびき出すコマンチ族の罠だった。それから程なくして、弟夫婦と長男が虐殺され、姉妹はコマンチ族に連れ去られてしまう。姉妹を救出するために動くジョン・ウェインだがそれは長きに渡る復讐の旅の始まりに過ぎなかった・・・。 この作品が業界関係者に与えた影響は大きい。今作におけるジョン・ウェインのアンチヒーロー像は「タクシードライバー」のトラヴィス・ビックルなどに影響を与えた。あのスティーブン・スピルバーグは映画製作に行き詰った時にもの造りの原点に立ち戻るために必ず見る映画の一本として今作を挙げている。デヴィッド・リーン監督は「アラビアのロレンス」を制作する前に風景を撮影する技術を学んだとか・・・。 西部劇映画ファンやジョン・フォード監督通なら説明は不要かもしれないが風景が何とも素晴らしい。荒野だけでなく、雪景色も美しく映す技術は乙なものである。また、冒頭弟一家の自宅のドアが開く場面から物語が始まり、ラストのジョン・ウェインがうしろを振り返り、ドアが閉まる場面で物語が終結するシーンは秀逸である。西部劇ファンであれば見逃せない傑作と言えるかもしれない・・・。 >> 続きを読む
2015/10/17 by w.s
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捜索者 ソウサクシャ 映画 「捜索者」 | 映画ログ
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