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妖精たちの森

The Nightcomers
ジャンル: ミステリー・サスペンス , ドラマ
公開: 1973/04/21
製作国: イギリス
配給: ブエナ ビスタ

    妖精たちの森 の映画レビュー (最新順)

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    全2件
    • 4.0 ハラハラ

      田舎の豪邸で暮らす幼い姉弟。
      姉弟と仲良しで野卑な男クイントは二人の理解者。
      その姉弟が目撃するクイントの行動や言動によって、それが正しいものと認識していく。

      子供ならではの純粋さを逆手に取るドラマ。
      天使のような容姿なのに、やってることは悪魔のようにもなる。
      それが悪いことという認識がないから善悪の判断がつかない。

      悪い行為であっても、子供たちにその意識がない。
      それは教えられたことや見たものこそが真実だから。

      ブランドの言動だったり、純真無垢を体現したかのような二人の子供だったり、配役も見事に合っている。
      >> 続きを読む

      2017/10/24 by オーウェン

      「妖精たちの森」のレビュー

    • 海外の掘り出し物探しているのですが、これは面白そう!

      2017/10/25 by Liys☆

    • 4.0 クール

      "愛と憎しみ、純粋と邪悪とが複雑に重なり合うひねりの効いた、優れて心理的な作品 「妖精たちの森」"

      前から気になって、観たいと思いながらも、何故か観るのをためらい、後回しにしてしまった映画----というものがあります。「栄光への賭け」「脱走山脈」「明日に賭ける」等の俊英マイケル・ウィナー監督がハリウッドに進出後、一連のチャールズ・ブロンソン主演映画のおかかえ監督になっていた頃、唯一、自己の作家性を発揮したと言われている「妖精たちの森」。

      この映画「妖精たちの森」の原作は、人間心理の奥深さを追求したヘンリー・ジェイムズの「ねじの回転(The Turn of The Screw)」。

      召使と家庭教師の邪悪な二つの亡霊が、無垢な幼児に乗り移って逢引きをするというテーマですが、亡霊と子供達との間に、生前どのような恐ろしい出来事があったのか、原作者のヘンリー・ジェームズは何も具体的には語っていません。

      脚色のマイケル・ヘイスティングスはこの小説を借りながら、亡霊以前の恐ろしい出来事を現実化して、一つのひねった解釈を創作したのがこの映画です。

      20世紀の初頭、イギリスの田舎にある広大な邸宅。1971年の冬に撮影されたという冬のケンブリッジ地方のロケは、暗鬱な自然を冷たく映し出していて、マイケル・ウィナー監督独特のシャープな映像感覚の世界に、映画的緊張感を伴って引きずり込まれてしまいます。

      親を失った姉のフローラと弟のマイルズ(原作の小説では兄と妹という設定になっています)は、野卑で荒々しいが子供好きな庭番のピーター・クイント(名優マーロン・ブランド)に、盲目的なまでになついています。上品で美しい家庭教師マーガレット・ジェスル(ステファニー・ビーチャム)も同じように、この姉弟の敬愛を受けていますが、夜は庭番のピーター・クイントの加虐的な情欲の虜になっています。

      偶然に寝室での二人の異様ともいえる姿をかいま見た弟は、訳もわからず無邪気に姉とその真似をしようとします。この描写は、痛烈な大人に対する批評ともなっていて、子供達の好奇心は、次第にこの大人二人を窮地に追い込んでいく事になるのです。

      アイルランド訛りのクイントという男----。下男という身分に鬱積した感情を強く持つ、彼の辛辣な言葉は、大人にとっては優れた比喩ともなるのですが、子供はそれをそのままに受け入れようとします。

      クイントが語る言葉、「愛とは憎む事、苦しむ事、そして殺したくもなる事であり、人は死んでも、天国にも地獄にも行かない。行くところなどありはしない」----。そして、快楽の果てに死ぬ蛙や蝶の話も、ひねりの効いたうまい伏線になっています。

      大人の言葉を信じれば信じるほど、子供達は悪魔的に変貌していきます。清らかな表情が秘める、ゾッとするほどの殺意。子供達は、その大好きな下男の庭番と家庭教師を邸から去らせないために、そして、二人を愛で結ばせるためには、二人を死者の世界に送るしかないという考えに行きつくのです。

      殺されても二人は幸福に違いないと信じての、子供とは到底、思えない残酷な殺人----。しかし、子供達はあくまで、あどけなく純真無垢で、無邪気なままです。

      原作者のヘンリー・ジェイムズは、二人の亡霊を"最も邪悪な悪魔の代理人"と見ていますが、映画のほうは、生前の二人の愛憎を"人間の業"として、そのままに描いているように思います。しかし、それを無垢な子供がなぞる時、愛憎は比喩以上の"より現実的な破滅の姿"となって現れてくるのです。

      性の悲劇性----マーロン・ブランドの演じるクイントの姿は、その後の彼の出演作「ラストタンゴ・イン・パリ」での刹那的な中年男の最期へと続いていくのではないかと思いを馳せました。

      マイケル・ウィナー監督はこの映画の製作意図として、「人間は本来、誰もが純真なままに生まれてくる。それが大人の世界の常識や規範に染まって、いつのまにか垢を付けていく。勿論、純真無垢がいいか悪いかは別問題で、この作品は、そのような子供の世界と大人の世界のはかり知れない落差を教えてくれるだろう。それは極めてミステリアスな領域である」と語っています。

      本来、生まれた時は純白で純真無垢な子供が、大人に影響されて邪悪なものに変質するのか? それとも子供の心の奥底には、生まれながらの魔性が潜んでいるのか? 外国での家庭での厳しい子供の躾をみると、人間の性悪説がその前提になっているような気がしてなりません。

      また、子供の生来の残虐性を示す映画も「悪い種子」(マーヴィン・ルロイ監督)や「悪を呼ぶ少年」(ロバート・マリガン監督)等、過去にも数多くありました。

      この映画の子供達を妖精とみるか、悪魔とみるかは、我々観る者一人ひとりに投げかけられ、その判断を委ねられています。そして、この映画は、愛と憎しみ、純粋と邪悪とが複雑に重なり合うひねりの効いた、優れて心理的な、良い作品だと思います。

      そして、言うまでもなく、主演のマーロン・ブランドのメソッド演技の真髄を思わせる、この役に魂を吹き込んだ、小憎らしいくらいにうまい演技が見ものだし、併せてイギリス映画らしい霧がたちこめたような、暗鬱さと寂寥感に満ちた不思議な魅力が味わえる映画で、久し振りに映画らしい映画を観たという満足感に浸れる映画でした。
      >> 続きを読む

      2016/05/25 by dreamer

      「妖精たちの森」のレビュー

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