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女の都

ジャンル: ドラマ , SF , ファンタジー , エロス
公開: 1981/12/19
製作国: イタリア , フランス
配給: フランス映画社

    女の都 の映画レビュー (最新順)

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    全1件
    • 4.0 笑える 切ない クール

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      "巨匠フェデリコ・フェリーニ監督が描く壮大な女人曼荼羅の世界 「女の都」"

      このフェデリコ・フェリーニ監督の「女の都」は、まさにギラギラ、ドロドロというイメージの"壮大な女人曼荼羅の世界"が繰り広げられる映画です。

      「道」「甘い生活」「8 1/2」など、フェリーニの映画には独特にデフォルメされた女性たちが登場していたように思います。彼女たちはその映画のテーマの一部分であり、フェリーニの女性観がそのまま抽象的に表現された存在だったと思うのです。

      この映画「女の都」は、フェリーニの、その女性観だけが"壮大な映像パノラマ"として展開していきます。言うなれば、フェリーニ映画の中の女性像、その集大成とも言うべき作品なのです。とにかく、凄い映像作家だと驚嘆します。"俺から見ると女性ってこんなものさ"と言っているようで、ただそれだけの感覚を"一大スペクタクル"に仕上げてしまうのだから、やはり世界の巨匠フェリーニはレベルが違います----。

      とにかく、理詰めでこの映画を割り切ろうとしても全く無意味で、もともとフェリーニの映画は、その"絢爛たる地獄絵"を、その"奔放なイメージ"を、感覚的に受け止めればいいのです。

      フェリーニの分身であり、男性の象徴とさえ受け取れる名優マルチェロ・マストロヤンニが、幻想の中で"奇態な女の世界"に旅をすることになります。

      日常生活のまなざしで見るから奇態なのであって、"男の心の目"で見るならば、これは奇態でも何でもなく、それは"女の真実"なのです。

      ウーマン・リブの大集会でうめく女。彼をオートバイに乗せ、果ては犯そう(?)とする中年の女----。地底の大洞窟で彼を裁く女判事。美しくてグロテスクで、理知的で野卑で。"どんな理論を叫び、美しく着飾っても、所詮、女はその肉体に支配されて生きているのさ"----というフェリーニのある意味、屈折した特異な、女性に対する心の声が聞こえるような、映像の世界が繰り広げられていきます。

      長年フェリーニの映画を観続けて来た、一映画ファンからすると、映像に溢れるエネルギーは、「サテリコン」や「フェリーニのローマ」の方が遥かに鮮烈で挑発的だと思います。フェリーニもさすがに歳をとったなと一抹の寂しさを感じます。

      しかし、そうは言っても、この映画はこの映画なりの素晴らしさもあり、特に壮観なのは、マストロヤンニが人生の大すべり台を降りながら、自分の過去とめぐり逢うところ。それは優れて"死のイメージ"を象徴的に暗示していて、唸らされます。やっぱり、フェリーニは凄いな----と。

      やがて幻想から覚めた彼を乗せて、列車は長いトンネルに入って行きます。このトンネルというのは、言うまでもなく女性の胎内のイメージ----。

      そして彼方に出口の光が見えたところで、この映画は終わりますが、新しい命の出発が語られた彼方に、フェリーニはどんな旅をしようと言うのだろうか? ----。
      >> 続きを読む

      2016/09/01 by dreamer

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