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I loveペッカー

Pecker
ジャンル: ドラマ , 青春 , コメディ
公開: 1999/10/30
製作国: アメリカ
配給: 日本ヘラルド映画

    I loveペッカー の映画レビュー (最新順)

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    全1件
    • 4.0 笑える

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      「悪趣味の低俗映画の帝王」と揶揄される事の多い、ジョン・ウォーターズ監督の「I LOVE ペッカー」は、今回は、「ピンク・フラミンゴ」や「シリアル・ママ」のような、いつもの"毒のあるカルト色"が影を潜め、愛と笑いに満ちた、本当にハッピーな映画になっていると思います。

      主人公は、ボルチモアに住む写真好きの少年、ペッカー(エドワード・ファーロング)。映画の序盤は、あらゆるものを被写体として撮りまくるペッカーの"カメラ小僧"ぶりを通して、ボルチモアの人々や街並みがスナップショット風に紹介されていきます。

      万引き常習犯の親友、コインランドリーを経営する仕事が命の恋人、ゲイバーで働く姉、砂糖中毒の妹、マリア像で下手な腹話術をする祖母など、とんでもない奇癖を持ったクレイジーな連中が、乱行の限りを行ないます。

      それでも、さすがにジョン・ウォーターズ監督の眼差しは、愛情で満ち溢れているのです。とにかく、アットホームな雰囲気が実にいいんですね。

      そして、地元で開いたささやかな個展がニューヨークのディーラーの目にとまり、ペッカーは、一躍アート界の新星になるのです。この一夜にして有名人になっていく過程は、古き良きフランク・キャプラ監督の映画を思わせて、映画好きをワクワクさせてくれます。何より、アメリカらしい"夢物語"が健在なのが嬉しくなってきます。

      中盤以降は、ニューヨークへの皮肉の色が強まっていき、素人丸出しのピンボケ写真を、「芸術だ!」と大騒ぎするニューヨーカーは滑稽だし、ペッカーが父親の店に飾るニューヨーカーの写真はとても醜いのです。

      こうしたボルチモアのニューヨークへの逆襲劇が、上々の"カタルシス"を感じさせてくれて、愉快、痛快な気分になりますね。

      結局、この映画は、ジョン・ウォーターズ監督による"ボルチモア賛歌"であり、半自伝的な作品なのだと思います。ボルチモアで生まれ育ったジョン・ウォーターズは、ペッカーの生活に自分の青春時代をポジティブに反映させているような気がします。

      そして、忘れてならないのが、彼の"アート感"をも忍ばせていることです。自分の分身であるペッカーに、「心を開いて、自由な発想で見るべき」と語らせているジョン・ウォーターズ----。

      「悪趣味の低俗映画の帝王」と、いつも囁かれる、一人の映画監督の"強い気概"といったものを、感じずにはいられません。

      主役のエドワード・ファーロングが、意外にもカメラおたくを好演していて、また、特異な風貌と独特の存在感のあるクリスティーナ・リッチが、この映画でも、ムスッとした不機嫌な表情と仕草にて、神経症的な演技を披露していて、本当にいつも驚かされる女優さんです。
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      2016/09/30 by dreamer

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