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フィオナの海

The Secret of Roan Inish
ジャンル: ドラマ , ファンタジー
公開: 1996/08/03
製作国: アメリカ
配給: 大映(大映=アミューズ=TBS提供)

    フィオナの海 の映画レビュー (最新順)

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    全1件
    • 4.0 切ない

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      人は時間の流れの中で、何かを得る代償として大切なものを失っていく。そして、失ったものの意味を問うことは、自分自身を知ることでもあると思う。

      この映画「フィオナの海」は、妖精伝説の残るアイルランド北西海岸が舞台。母を亡くし、祖父母のもとで暮らす少女フィオナ。

      沖合には彼ら一族の故郷で、今はアザラシだけが住む小さな無人島がある。かつて彼らがその島を放棄した際、彼女の幼い弟は波にさらわれ、行方不明となったままだった。

      しかし、祖父やいとこと何度も島を訪れたフィオナは、やがて弟の生存を確信するようになる。アザラシの妖精の血が流れるという一族の伝説。

      フィオナたちが廃屋となった島の家を修復し、再び住もうと決意した時、弟はアザラシたちのもとから帰ってくる。

      少数者を題材に、多民族国家アメリカにおける"個人のアイデンティティー"を描き続けてきたジョン・セイルズ監督が、初めてアメリカ以外を舞台に撮った作品は、ファンタジーを写実的に描く手法で、人間と自然の関係を暗示する。

      特に、厳しく美しい自然と無垢なアザラシの姿を丁寧に撮った映像は、この作品の命になっていると思う。

      行方不明の弟は、新天地を得るため島を放棄した一族が失った大切なもの。それは現代人が喪失した様々なものに、置き換えが可能だと思う。

      フィオナは、壊れた過去を修復することで、失った弟を取り戻した。その過程で、青白い顔の彼女も生気を回復する。

      決して時間の流れは逆行しない。フィオナの母は生き返らないし、彼女もやがて大人になるだろう。

      彼女は、過去と現在を一本の線に結び直しただけなのだ。だが、その延長線上に彼女の未来は開けるのだと思う。

      そして、回復すべき大切なものが何であるかは、観る者、一人一人の価値観に委ねられているのだ。
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      2017/03/08 by dreamer

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