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天地明察

ジャンル: ドラマ , 時代劇
公開: 2012/09/15
製作国: 日本
配給: 角川映画=松竹

    天地明察 の映画レビュー (最新順)

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    全13件
    • 4.0

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      滝田洋二郎監督の「天地明察」は、江戸時代の初めに幕府によって行われた改暦で、天文観測をもとに日本独自の暦を作った実在の人物、安井算哲とその妻えんの夫婦愛を軸に、一大プロジェクトの行方を追った歴史エンターテインメント作品だ。

      将軍の前で碁を打つ、「碁方」なる役職があったことを始めて知ったが、御前での真剣勝負をきっかけに、日本全国の北極星の観測調査「北極出地」に出かけることになるのが前半のストーリー。

      もともと、どんなストーリーなのか予備知識がなく見たので、てっきり、これが話のメインかと思っていたが、実はこれがスタートで、算哲にはさらに大きな課題が与えられる。

      「北極出地」は、北極星の高度を観測することで、緯度を割り出すというもので、隊長の建部、副隊長の伊藤はともに、やはり算術や天文を生業とし、しかも、それが楽しくて仕方ないという人物だ。

      徒歩での調査では、歩数を数えて距離を測り、観測結果が、自分の計算で出した値と合っているかを競い合って楽しんでいる。
      そこへ、算術大好きな算哲が加わり、見事に観測結果と一致する値を出して一目置かれる。

      そうやって楽しむ、江戸時代の理数系男子が微笑ましく、昔にもこういうことが行われていたんだと、どんどん話に引き込まれていった。

      しかし、本番はそこから、調査を終えて戻ってきた算哲を待っていたのは、幕府の命による「改暦」だった。
      当時は、朝廷が中国から800年前に導入した宣明暦が、年月を経て農耕等に支障が出るほどの誤差を出すようになり、朝廷から与えられた宣明暦を用いていた、徳川幕府の威信をかけた改暦が急務となったのだ。

      そこで算哲は、大掛かりな天文所を建設して天体観測を行い、宣明暦、大統暦、授時暦のどれがもっとも正しいかを明らかにしようとする。

      そして、そうした算哲が、心の師と仰いでいるのが関孝和。
      彼は神社で出される全ての難問を正解することから、算哲は弟子入りしたいと願っていた。

      そして、関を探して塾をたずね、そこで塾長の妹のえんと出会う。
      彼女に一目惚れしたらしい算哲と、調査旅行の帰りを待つえんとの成り行きが、学者中心の静かなストーリーに彩りを添えている。

      一方の関とは、算哲が関に出した問題によって繋がっているという不思議な関係。
      その問題をめぐる展開が、後の暦づくりの大きなカギを握っている。

      幕府の威信をかけたプロジェクトにより、モンゴル帝国の暦である授時暦が、最も正しいとした算哲だが、「日食」の日を外すという結果によって、間違いが明らかになる。

      この大きな挫折の後、算哲を支えたのが、えんと関なのだが、一方はそばにいる関係、もう一方は見えない関係というところが面白い。

      タイトルの「明察」とは、数学の問題に正解した時に、絵馬に書かれる言葉だ。
      天体観測と数学によって導き出した、暦の正解を示すのは、天の運行。
      「天地明察」とは、天地がその正しさを明らかにするという意味なのだ。

      算哲は、最初は囲碁で、次に北極星調査で競い合い、暦づくりでは、朝廷の権威に挑むのであるが、その暦が正解かどうかは、太陽と月の運行によって、暦が示した通りに日食が起こるかどうかで、誰の目にも明らかとなる。

      逆に言えば、天の現象を正しく言い当てることができる者こそ、天下を治めるに相応しいということだ。
      二度の失敗は許されない。なぜ、日食の日をはずしてしまったのか。
      その後の研究で、算哲は中国と日本の「緯度」の違いに気付く。

      そのため、鎖国体制の中で何とかして、禁書となっていた、中国の天文学の書物を手に入れようとする。
      その時のキーマンとなるのが、水戸光圀である。

      「水戸黄門」でお馴染みの水戸光圀とはうってかわって、この作品の水戸光圀は、屋敷に中国人を招き入れ、算哲にも中国料理をふるまうなど豪放磊落で、時代の先をゆく人物として描かれている。

      そんな黄門様に気に入られた算哲は、意を決して、禁書の取り寄せを直談判する。
      授時暦を越え、日本独自の暦である大和暦を作るため、国策である鎖国という体制にさえ挑む算哲。

      そこに、暦づくりが、なぜ国家の威信に関わるものなのかが示されているように思う。
      命がけのプロジェクトであったのは、正にそういう一面があったからだと知ることができる。

      主役の岡田准一は、今でいうとオタクっぽくて世間擦れしていないという算哲を好演していると思う。
      彼をまじえて、北極星の調査をする隊長の笹野高史、副隊長の岸部一徳は、はまり役で前半を盛り上げた。

      あと、中井貴一の水戸光圀は、意外なキャスティングだったが、エキセントリックで、鎖国体制をさえ越えてゆく、器の大きさを感じさせる人物像を見事に演じ、はまり役と感じさせてくれた。

      全体的に、囲碁、算術、天文、暦とドラマになりにくいテーマを扱いながら、不思議なほど壁を感じさせず、スーッと話に入っていけたストーリーテリングもお見事。

      ただ、北極星の調査の行程が、いかにも適当な感じだったのが残念だったのと、もう少し、算術や天体観測の「和の理数系」の学問的な部分をうまく見せてくれたら、なお良かったと思う。 
      >> 続きを読む

      2022/01/05 by dreamer

      「天地明察」のレビュー

    • 4.0 ハラハラ 元気が出る クール

      2012年/日本映画
      DVD鑑賞

      2021/11/14 by Chappy

      「天地明察」のレビュー

    • 5.0 ハラハラ 元気が出る クール

      名作だ。情熱的に一つの事を求め、新しい事に挑む人達にはロマンをかんじる。しかも、和算をする彼らの素直さが良い。人生をかけて、正しい暦を求めて行く姿はカッコイイ。自分が持っていない世界ゆえに憧れをかんじる。歴史好きとしても保科正之や水戸黄門が出てマニア心も満足。 嫁さんが理想の嫁すぎだろう、ああいう嫁さんは欲しいと思う。原作も読みたくなった。

      2018/09/20 by 無月斎

      「天地明察」のレビュー

    • 3.0

      算術、暦という時代劇では一風変わったテーマでしたがなかなか面白く表現されてます。主人公を始め登場人物みんなが子供みたいに楽しみながら算術を解いている姿は観ているこちらまでワクワクしました。ただ暦を作りだしてからが長過ぎるのでもう少しまとめて欲しかったかな。でもロマンを感じることのできる素敵な映画だと思います。

      2018/09/17 by さくら餅

      「天地明察」のレビュー

    • 3.0

      眠くなってしまった…映画→本の順で正解。

      2017/11/24 by pechika

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