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灰とダイヤモンド

Ashes and Diamonds Popiot I Diament
ジャンル: ドラマ , 戦争
公開: 1959/07/07
製作国: ポーランド
配給: NCC

    灰とダイヤモンド の映画レビュー (最新順)

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    全3件
    • 0.0

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      言わずと知れた名作。

      東側の体制=共産圏に取り込まれつつある戦後のポーランド。亡命ポーランド政府は、共産党要人の暗殺を計画。元レジスタンスの暗殺者の青年と狙われる要人が主人公だ。

      正直東欧の歴史には詳しくないが、思った以上にエンタメよりで、青年の葛藤、暗殺実行のサスペンス、一夜の恋と、時代背景を知らなくとも、全然楽しめる。

      モノクロームのカメラが格調高く、演出はスタイリッシュ。白いシーツが物干し場で風に靡くシーンはフェリーニの『道』、ラストの主人公の死はゴダールの『勝手にしやがれ』を連想させる。

      闇から浮かび上がるヒロインの美しい顔、街路の水溜まりに映る花火、白いシーツに滲み出す黒い血。堪能いたしました。

      しかし、昔の映画は、撃たれたときのリアクションがオーバーですね(笑)

      それにしても、あれほどの惨劇、悲劇、虐殺を経験しながら、こんな甘い映画をつくってしまうとは。。。
      >> 続きを読む

      2019/09/19 by かんやん

      「灰とダイヤモンド」のレビュー

    • 5.0 切ない クール

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      ポーランドの映画作家アンジェイ・ワイダの「灰とダイヤモンド」は、イェジー・アンジェイェフスキの同名小説の映画化で、「世代」「地下水道」とともに、ワイダ監督のレジスタンス三部作の1本だ。

      東欧のジェームズ・ディーンと言われ、鉄道事故で早逝した若き天才俳優ズビグニエフ・チブルスキーが、戦争中は対独レジスタンス運動に青春を燃焼させ、戦後はテロリストとなって悲惨な末路を遂げる青年を鮮烈に演じ、スタイリッシュな映像とともに、この作品を青春映画の傑作にし、世界の映画史に燦然と輝く名作になったと思う。

      1939年9月、ヒトラーのドイツが侵攻し、第二次世界大戦が始まった時、アンジェイ・ワイダ監督は13歳だった。
      直後にスターリンのソビエトが東から侵攻し、ポーランドは分割され占領された。

      そして、戦後、映画監督になったワイダ監督は、自伝の中で語っています。
      「死者はものを言うことができないので、死者に声を貸し与えてやるのが私たちの義務である」と。

      この映画「灰とダイヤモンド」は、「世代」「地下水道」「カティンの森」などと同じく、ワイダ監督が死者に声を与えた作品のひとつだ。

      1945年5月、ワルシャワ反乱の生き残りで、反ソビエト派のテロリストの24歳の青年マチェク(ズビグニエフ・チブルスキー)は、ソビエトから来た共産党地区委員長、シュツーカ暗殺の指令を受ける。

      ワルシャワ蜂起でナチスと戦い、奇跡的に生き延びた彼は、ソビエトの指導下に新政府を樹立しようとしている勢力と、ポーランド人同士で殺し合いをしているのであった。

      こうした中、マチェクは人違いで二人の男を殺してしまう。
      シュツーカの息子は反ソビエト反乱者として逮捕され、銃殺の判決を受けていた。

      マチェクは夜、息子に会いに行こうとするシュツーカの暗殺に成功し、その晩、ホテルでクリスティナという女と一夜をともにする。

      翌朝、マチェクは町を発とうとするが、衛兵に発見されて撃たれ、ゴミ捨て場で悶えながら死んでいく-------。

      全篇を通して、ぼんやりとしたディープ・フォーカスを使うことで、アンジェイ・ワイダ監督は、敵対し合う政治信条と同じように、さまざまな登場人物すべてが画面の中で同じ重さを持つように見せている。

      しかし、なんと言っても素晴らしいのは、主演のズビグニエフ・チブルスキーが演じるマチェクだ。
      サングラスに隠れている目と、少し不器用だが親しみのあるしぐさによって、東欧のジェームズ・ディーンと言われ人気を博し、政治的色分けなど無視して、ひとりひとりの本質を大切にしたいと思う若い世代のシンボルになったのだと思いますね。

      ほんの短い場面の中で、彼は呆けたような表情から絶望や怒りへと表情を変えてみせる。
      最後に撃たれた彼が、ぞっとする笑いを浮かべて、広いゴミ捨て場をよろめいて、歩いて行く時の「死のダンス」は、確かに映画史上最も強烈な、今でもしばしば引き合いに出されるエンディングだ。

      この映画の題名の「灰とダイヤモンド」というのは、19世紀の詩の一節「永遠の勝利の暁に灰の底深く、燦然たるダイヤモンドの残らんことを」に由来している。

      もし、この世が正しいものでないならば、負けていった者たちこそ、ダイヤモンドのように光り輝いているのではないか。
      死者たちがそう声を上げているようにも思えましたね。
      >> 続きを読む

      2018/08/28 by dreamer

      「灰とダイヤモンド」のレビュー

    • 4.0

       58年のポーランド国内軍の最後、新生ポーランドの会議は踊る。
       「世代」、「地下水道」と続いてきた抵抗三部作の最終作。ナチスドイツの敗戦によって得られた束の間の平和とその背後で蠢く共産党とそれを打ち倒そうと弾を込める国内軍の残党の物語。
       ワルシャワ蜂起は遥か昔、街路には独軍の装甲車も兵隊たちの姿もない。代わりにソ連軍の戦車が煌々と明かりを灯して行進し、ウォッカ片手に泥酔し歌い踊る共産党員によって新国家の議席は占拠されている。”解放”の祝の席に蜂起で裏切ったソ連の将校が招かれ、新生ポーランドの政治家がへこへこと頭を下げている光景の滑稽なこと。
       また、かつて蜂起に参加した男が別室で「政治家が手にしているものと同じウォッカ」を煽っている姿も象徴的だ。宴会場の騒ぎ声を壁越しに聞きながら、酒を注いだショットグラスひとつひとつに火をともして散った同志たちの名を呟く光景はナチスと闘い散った同志の追悼であると同時に、(裏切り者を迎え入れた)宴会場の共産党員らによって同志が残したポーランドナショナリズムが踏みにじられることをも意味している。火が消え、中身のなくなったショットグラスに別人が酒を注ぎ直し、笑顔で飲んでいる姿が虚しい。
       男は酒場から飛び出して党員を撃ち殺し、最後はゴミ捨て場で息絶える。共産党下では”自業自得”と読まれたであろうシーンだが、ソ連軍によるワルシャワ蜂起やカチンの森事件での立ち位置、冷戦時代の仕打ちが発覚した今では特別な意味を持っている。
       ドイツ軍からの解放と新たな支配者であるソ連の間で揺らたポーランドの政治的立ち位置を、鮮やかな暗喩で描いた抵抗三部作の傑作。
      >> 続きを読む

      2016/01/26 by efnran

      「灰とダイヤモンド」のレビュー

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