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恋のエチュード

Les Deux Anglaises Et Le Continent
ジャンル: ドラマ , ラブロマンス
公開: 1972/12/23
製作国: フランス
配給: 東和

    恋のエチュード の映画レビュー (最新順)

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    全1件
    • 4.0 切ない クール

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      "女性の心理と生理をデリケートなタッチでフランソワ・トリュフォー監督が描いた心理小説的味わいの作品 「恋のエチュード」"

      この映画「恋のエチュード」は、フランソワ・トリュフォー監督の代表作とも言える「突然炎のごとく」と同じ、アンリ=ピエール・ロシェによる「二人の英国女性と大陸」という小説の映画化で、主要人物が、男ひとりに女ふたりになっていますが、「突然炎のごとく」に大変似通った感性を持った作品です。

      お母さん子のクロードを、トリュフォー映画の常連で彼の分身的存在のジャン・ピエール・レオが演じていて、フランスを離れてイギリスのウェールズに行き、厄介になった家の姉妹にほのかな好意を持つようになります。

      姉のアン(キカ・マーカム)は、視力の弱い妹ミュリエル(ステイシー・テンデター)とクロードとを結びつけようと気を遣います。だが、クロードの母の反対にあって2人の結婚は実現しません。

      そのうち、フランスへ戻ったクロードは、美術評論家になり、パリにやって来た姉のアンと結ばれます。このアンは、どちらかというと生活的なタイプで、それに対して、妹のミュリエルは、内向的で恋を恋するようなところがあるタイプです。

      この女性の二つのタイプを、トリュフォー監督は、まるで女性よりも、もっと細やかな神経の行き届いた観察眼で描いていきます。クロードという男も登場しているし、監督自身も男なのに、この映画には、男くささといったものが全くといっていいほど、感じられません。

      ただひたすら、女性の心理と生理がデリケートなタッチで描かれるだけなのです。トリュフォー監督が大好きな私としては、そういう感性で描かれる映画がとても素晴らしく感じられて、映画を観る悦びの至福の時を持つ事が出来るのです。

      それにしても、この映画のクロードという青年は、なんて男らしくない男なんだろうと思ったりもします。二人の女性がとてもよく描けているだけに、この男の、ある意味、性格のなさといった無個性が、非常に惜しいと思わざるをえません。

      「突然炎のごとく」は、女主人公のジャンヌ・モローが、とても素晴らしく描かれていましたが、彼女をめぐる二人の男たちも、男の優しさというものを、実によく描けていました。だから、あの映画は見事な作品になったわけで、その分、この映画が多少、物足りなかった気がします。

      しかし、ある時代の愛のクロニクルを、きめの細かい描写で綴っていくこの映画は、何回も観てじっくり味わうと、とてもいいところがあるのに、あらためて気づかされます。

      いわば、優れた愛の心理小説を読むような感じがして、トリュフォー監督は、あたかも小説を書くような気持で、この映画を演出したのではないかと思います。
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      2016/07/03 by dreamer

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