こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 映画ログ - 映画ファンが集まる映画レビューサイト →会員登録(無料)

ミラーズ・クロッシング

Miller's Crossing
ジャンル: ドラマ , アクション
公開: 1991/06/01
製作国: アメリカ
配給: 20世紀フォックス

    ミラーズ・クロッシング の映画レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順 すべての映画レビューとコメントを開く
    全4件
    • 4.0 笑える 切ない

      「コーエン兄弟ワールド」、本作では未だ全開せず


       ユダヤ系のコーエン兄弟の第三作目の本作は、ストーリーの舞台が禁酒法時代、つまり、1920年代から30年代にかけてのことであり、恐らくアメリカ東部の、とある街での、ジェントルマンライクのアイルランド系ギャングスターと、お下品なイタリア系マフィアとの抗争がその背景になっている。

       そのアイルランド系ギャングスターのボスが、 Liam „Leo“ O’Bannon(その苦み走ったところが中々似合う、イギリス人俳優Albert Finney)である。その右腕のTom Reagan(国籍的に役にぴったりのアイルランド人俳優Gabriel Byrne)は、自分のボスと、富と愛欲の、はざまを泳ぎきるユダヤ系アメリカ人女性を巡り(その意味で典型的フィルム・ノワールなのだが)、対立するが、その本能的生存知と幸運で、結局はボスとの仲たがいを乗り越える。

       本作には、この二人の間に、いわば、ギャングスター・ロマンティックとしての、男同士の友情の絆が存在しているという「落ち」が付くのである。この意味で、本作は、1990年代と言う、ギャングスター映画に事欠かない時期に、若きコーエン兄弟がギャングスター映画で映画制作にチャレンジした、USAギャングスター映画史上記念すべき作品である。

       しかし、クレジットには記されてはいないが、ダシール・ハメットのハードボイルド小説である『ガラスの鍵』が参考にされていると言われている脚本には、やはり、「コーエン兄弟ワールド」の、ユダヤ系フモールが醸し出すところの、「グロ」をもう一捻りしたところに出てくる「滑稽さ」が一つ欠けているという意味で、本作では、未だ「コーエン兄弟ワールド」が全開していないことは否めないであろう。

       「コーエン兄弟ワールド」は、私見、映画のメッカ、ハリウッドをネタにして、おフランスのカンヌで三賞総ざらいの大ブレイクした『Barton Fink』(1991年作)を、さらに、1994年作の、映画史からのポスト・モダーン的引用集『The Hudsucker Proxy』を、また、日常性と犯罪性の乖離から生まれる滑稽さを描く『Fargo』(1996年作)を経て、これらの集大成としての傑作『The Big Lebowski』(1998年作)で結実するのである。

       本作で、憐れむべき、ホモのチンピラ「Bernie Bernbaum」(Bernbaumという、いかにもユダヤ的姓名)を演じるJohn Turturro は、『Barton Fink』で主演を演じ、『The Big Lebowski』では、いかにも悪の権現と言える、紫色の「イエス」を体現するのである。

       John Turturroと並んで、本作で突出して好演しているのは、殺人を意に返さずに、だが、「倫理」は説くと言う、イタリア系マフィア・ボスJohnny Casparを体現したJon Polito であろう。彼もまた、役に合うイタリア人系俳優で、本作以外、他にも4作のコーエン兄弟作品に登場しているが、本作での役がその中では一番大きい役である。筆者としては、この年度のオスカー助演男優賞を彼に授与してあげたいぐらいである。

       最後に美術監督として言及しておきたいのが、Leslie Macdonaldで、本作で実に手堅い仕事をしている。こちらも、私見、この年度のオスカー美術監督賞に値する仕事で、そのギャングスター・ロマンティックの映像世界に説得のあるセッティングを構築している。彼は、上述の『Barton Fink』並びに『The Hudsucker Proxy』でも美術監督を担当している。
      >> 続きを読む

      2021/05/27 by Kientopp55

      「ミラーズ・クロッシング」のレビュー

    • 4.0

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      昔一回見たときではわからなかった味が、最近見返したらじわじわと滲み出てきた。
      コーエン兄弟の映画はそういうのが多い。
      最後にトムがボスを見送るカットを見て、あれ?これ、トムがレイのこと好きだった?って俺の中の腐女子が反応した。どうか?(笑)
      >> 続きを読む

      2018/11/18 by unkuroda

      「ミラーズ・クロッシング」のレビュー

    • 3.0 クール

      ギャング映画を撮ってみたらこうなりました。オフビート感と醒めた色彩の感覚、滑稽な人間模様は紛れもなくコーエン。
      登場キャラも良い味だし、意外と芸術的に理解しているファンもいるようだけど、主人公がコーエン映画らしからぬクールな感じ。

      2018/07/05 by motti

      「ミラーズ・クロッシング」のレビュー

    • 4.0

      映画を観終わりコーエン兄弟の作品とは思えませんでしたが、所々のポイントにそれらしき香りを漂わせていた。

      ギャングの裏切りを描く正統派の演出ではありましたが、ガブリエル・バーンの渋い演技堪能しました。
      紅一点のマルシア・ゲイ・ハーデンの女としての強さと魅力も感じます。

      コーエン兄弟といえば常連のジョン・タトゥーロもばっちり登場。
      そしてブシェーミもわずかですが、髪を7:3分けでカメオ出演して盛り上げてくれてます♪

      このように個性的なキャラと映像テクニックはいつものコーエン節。
      ギャング映画にしては深く感情を入れ込まない構成。
      これこそがコーエン流なのだ。
      >> 続きを読む

      2015/04/12 by オーウェン

      「ミラーズ・クロッシング」のレビュー

    ミラーズ・クロッシング
    ミラーズクロッシング

    映画 「ミラーズ・クロッシング」 | 映画ログ

    会員登録(無料)

    今月のおすすめ映画
    読書ログはこちら
    映画ログさんのラック

    最近チェックした映画