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クレイドル・ウィル・ロック [DVD]

ジャンル: ドラマ
監督: ティム・ロビンス
キャスト: エミリー・ワトソン , スーザン・サランドン , ジョン・キューザック , ヴァネッサ・レッドグレイヴ , ジョン・タートゥーロ
形式: DVD 134分 Color , Dolby , Widescreen
定価: 1,944 円
発売元: 角川書店

    クレイドル・ウィル・ロック [DVD] の映画レビュー (最新順)

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    全1件
    • 4.0 切ない クール

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      不況にあえぐ1930年代のアメリカ。ニューディール政策の一環として政府は、演劇人に雇用の機会を与えるプロジェクトを始める。

      そこでは「クレイドル・ウィル・ロック」という芝居が上演されようとしている。演出するのは若きオーソン・ウェルズ。難渋しながらも開幕を前日にこぎ着けた時、政府は「内容が非米的だ」との理由で上演を禁じ、劇場を閉鎖する。

      それを知った俳優たちは一体どんな行動を取ったのか? ------。

      映画の骨格は、こういうものだが、そこに、幾つものドラマが絡んでくる。ロックフェラーセンターの壁に革命的な絵を描いて、財閥の御曹司と衝突する画家。イタリアのファシスト党の資金を調達する女。落ち目の老腹話術師------。

      カメラはしばしばワンカットで、彼らの物語を器用に積み重ねては縫合していく。

      資本家と労働者、政治と芸術といった"対立する概念"がテーマなのだが、物語は混沌とした状態のまま、一向に収斂していかない。そこには物語を先導する正義の味方も悪の権化もおらず、オーソン・ウェルズやルーズベルト大統領までが英雄ではなく、両義性を持った人間として描かれている。

      恐らく、ティム・ロビンス監督の演出の意図は、社会という複雑なものを総体としてすくい取る試みなのだと思う。社会は、映画のように一定の方向に流れていかない事を、映画によって見せようとしているのだと思う。

      しかし、物事が一定方向に流れ得る場所が一つある。劇場だ。あれほど混沌としていた人々が、クライマックスで権力の圧力をはね返し、ピタッと一つにまとまる。実に感動的な場面だ。

      だが、劇場の外の世界では、相変わらずの混沌、というより劇場の内とは反対に、芸術が権力に屈していく様子がカットバックで描き出される。感動が相対化され、高揚感は沈静するのだ。

      そして、劇場の閉鎖を悼む葬列が、今も彷徨い続けている事がさりげなく示されて、映画は静かに幕を閉じるのです------。

      遠い過去の物語が、突然、観ている我々の下に舞い降り、重い荷物が投げ出される。その荷物を我々がどうするのか、彼らは静かに問いかけるのだ。
      >> 続きを読む

      2017/05/21 by dreamer

      「クレイドル・ウィル・ロック [DVD]」のレビュー

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    クレイドル・ウィル・ロック [DVD]

    クレイドル・ウィル・ロック [DVD] - ティム・ロビンス | 映画ログ
    ASINコード:B004SK4UCW
    JANコード:4988126202200

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