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日本人のへそ


    日本人のへそ の映画レビュー (最新順)

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    全1件
    • 4.0 笑える

      ネタバレ   このレビューはネタバレを含みます。
      この映画「日本人のへそ」は、井上ひさしの処女戯曲を原作に、活劇の名手・須川栄三監督が、万華鏡のごとき映画の面白さを繰り広げて見せる、ミュージカル風喜劇の隠れた傑作だ。

      登場人物は、全て吃音者。教授(なべおさみ)の指導のもと、彼らが吃音矯正劇を演じるというドラマだ。

      東北の貧しい村の娘(緑魔子)が、上京して職場を転々として、トルコ嬢からヘレン天津なるストリッパーに転身した後、いかに代議士の妾になったのか?

      そして、浅草のテキ屋(美輪明宏)にたぶらかされる話となり、浅草ストリップ劇場におけるスト騒動へと話は進んでいく。

      ところが、劇の最中、教授が刺され、事態は混乱していき、舞台は代議士の邸へと移っていく------。

      というのも、教授こそが吃音の代議士だったのだ。邸にいる人間は、ゲイとレズばかり。果たして、代議士を刺した犯人は誰なのか? -----。

      他に出演しているのは、東てる美、佐藤蛾次郎、小松方正、三谷昇、熊倉一雄、ハナ肇などと多士済々の顔ぶれだ。

      劇中劇、どんでん返しの連続、しかも一人の俳優が何役も演じることから、話は複雑に入り組み、奇怪な多重構造のドラマ空間が出現するのだ。

      ロケの実写とセット内とのめまぐるしい変換。一人の俳優が幾つもの役を出たり入ったりと、もともとの舞台劇としての面白さもギュッと詰めこまれている。

      浅草の路上であれ、どこであれ、会話が歌と踊りへ一変する楽しさ。そうした多重構造ゆえの転変のリズムが、代議士一家の戯画化、浅草芸人の悲哀とたくましさの描出などと共に、奇怪な哄笑を湧き立たせるのだ。

      このリズムの力強さは、須川栄三監督のもつ活劇精神の賜物だろうと思う。そして、どの俳優も大奮闘で、その怪演・快演ぶりが実に魅力的なのだ。

      映画というものが、いかに"変容自在な世界"であるかを、痛快に展開してみせた、すこぶる"映画的な映画"だと言っていいかも知れません。
      >> 続きを読む

      2017/10/11 by dreamer

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